AY

花粉症のためか、くしゃみのせいで喉が絶不調らしい。
そのせいか発声練習も乗らず、基本路線を何とかしのいだくらいだった。

ところで、レッスン時にも話題になったことだが、同じくしゃみや咳でも、喉をいたわるように出来る。
これは、単純に喉が上がらないように、意識することしかない。
ことほど左様に、喉を上げる上げないということと、声帯の使い具合とは、関連が深いのである。

今までも、言って教えてきたことだが、発声練習の時から、ブレス時の喉の準備、あるいは喉を当てる、という場所のイメージを持つ意識、
これらのことを可能にする、姿勢などなどをもう一度思い起こし、機能的に使えるようになってほしい。
音楽性とは関係ないが、機能的に覚えることで、調子が悪くてもすぐに調子を戻せるだろうし、また、調子を戻すのにも時間がかからなくなるはず、である。
音楽任せだと、恣意的になり易い面も否めないと思う。

曲はイタリア古典のVittoria mio coreから。
2番途中から声が出せなくなったので、いったん中断して、ストレッチみたいな、準備運動をした。
見ていると、上半身の動きが硬いと思う。
両腕のブランブランのゆすりがぎこちない。日頃から体使いの柔軟さや、バランスなど留意してみることも大切。
最後にモラーヌ式の、太極拳風、呼吸運動法を教えた。
何でも良いのだが、呼吸法をゆったりすることで、体全体がリラックスしてくるであろう。

このあと、メサイアの2番~3番と歌ったが、声はすっかり本来の調子を取り戻していた。
特に2番は、声が良く伸びて良かった。冒頭のクレッシェンドなどは大したものだった。
3番も基本的に良いが、最後の2点Eの伸ばしが息切れを起こしてしまうのが惜しかった。
ブレスを決めて、伸ばしはクレッシェンドをするつもりでやると、息が吐き切れるのではないだろうか。