YC
最後の伴奏合わせだったが、順調だった。
「さくら横丁」は、テンポを指示通り、少しゆったり目にして良かった。
歌う方は少し歌いにく差があるかもしれないが、聞いているとしっとりした味わいが日本風で綺麗。
この曲では、しいて言えば、「合い見るの時はなかろう」終りでRitより、このフレーズ自体で、少しゆったりすると、その後の「その後どう?」が活きると思う。
花でも見よう~の半音階のメリスマは、なぜこのような音楽が書かれているのか?イメージしてみよう。
要するにこの歌の登場人物は、「合い見るの時はなかろう・・・」という少しおセンチな心情のゆえに、「花でもみよう~」と言ってることが判る。
したがって、このフレーズのデフォルメされた表現は、すねた感情みたいなものを表現していると思える。
それが花びらの落ちるのを模倣した半音階の下降形、というわけ。
「オランピアのシャンソン」は、最初の通しでテンポがゆっくり過ぎたので、少し早目にしてもらった。
当初は声が回り難い状況もあって遅くしたが、すでに解決していると判断した。
ほぼ言うことのない出来上がりだが、強いて言えば、最後の最高音3点Esが不安定になり勝ちなのを、最後の最後に練習したが、あまり気にしない方が得策か。
フレーズのアタックになる、1点Esの声が低いため、不安定に入ってそのまま上がるので、ポジションがつかみにくいのではないか?
あるいは、レガートに歌わないで、指示通りにスタッカートに戻しても良いかもしれない。
あまり延ばそうとしないで、短くても良いだろう。
「ドレッタの夢」は、ほぼ言うことのない仕上がり。特に2ページ以降の高音が続くフレーズはとても良く歌えている。3点Cの声の響きが綺麗で伸びがある。
前半の出だしの2パターンあるフレーズの1パターン目は、急がないで、ゆったり演劇的に歌うこと。
自己紹介みたいなもの、と考えれば、良いだろう。ピアノももっと分散和音をたっぷりと鳴らしてほしい。