GH
発声練習は、ハミングで始めてから母音に変換練習をして、母音でGaの練習。
5度と3度5度のアルペジョで。
歌になっても思ったことだが、やや呼気が弱い感じ。
呼気が弱いというか、声を積極的に前に出すように、息を吐くように、と感じた。
どこかでせき止めている感じがした。
歌の方は伴奏合わせ。
Caro mio benから。
前半、綺麗に歌えているが、中間部から後半にかけて、高音が出てくるとブレスが足りないか、間合いがつかないような感じがある。
特に2回目のTanto rigorは、間合いが合った方が声も良いだろう。
ピアノ奏者もそれを感じてほしい。
出だしのCaroは、言葉の意味を良く感じて、子音が出過ぎておかしい。
例えばそれが発声に関係しているのだとするならば、子音の発音場所はもっと中、軟口蓋辺りからだと思う。
現在のやりかたは、前過ぎると思う。
シューベルト「冬の旅」「勇気」は、伴奏が力強いだが、声というか歌が伴奏に負けてしまっている。
どうも難しいのだが、やはり綺麗に歌おうとしても無理があるのだろう。
何か音楽が「綺麗に歌わんでくれ」と言っている気がした。
今回は綺麗に歌う、ではなく力強さをストレートに表すこと、を指針としてもらった。
この歌詞の内容なのに、どうしてこのような曲がつくのか？と考えて、歌手の気持ち、あるいは詩人の気持ちに立ってみよう。
歌おうとするよりも、歌詞を力強く語るように出来ないだろうか？
「凍結」は、ピアノ伴奏の難しさもあるにはあったが、こちらはひたすら声だと思う。
それも、何か病的なまでにシューベルトの語る言葉を、奏者も一緒にシンクロしてほしいものだ、と感じた。
などあ～でもないこ～でもない、と云いながら集中力を高められたのだろうか、最終的には良い演奏になっていった。
二か所だけ、音程が上ずる箇所に注意。
彼はしばしば見かけられるが音程を上から取ろうとするのだが、それが行き過ぎて上ずることがままある。
このことに注意を。
