OM
抒情的散文の「夢」から。
良く歌えている、と思いました。
ただ、まだ音楽表現が生硬い感じでした。
楽節が代わる時のテンポの変化具合など、ゆったりする所と速く進む所の際立たせ方をもっと大きく取ると良いでしょう。
また、所々でピアノ伴奏と歌のメロディとの微妙なずれが出ています。
全部をきっちり合わせなくても良いですが、フレーズの頭はきちっと合わせられるように、フレーズ全体、あるいは音楽の流れをしっかり把握して歌えるように、更に練習を重ねて下さい。
ピアノはレガートに弾くべき個所は、もっとレガートに表現出来て欲しいです。
恐らくリズムにきっちり合わせて打鍵(タッチ)するから、ガチガチとした響きになるのだと思います。
打鍵のスピードが速くなることで、同じリズムでも、柔らかい印象が出せるようになるのではないでしょうか。
「夕べ」
元々テンポ感の良い曲ですが、勢いのある良い演奏が出来ていました。
中間部のゆったりしたピアノの4分音符の3連符の箇所は、更にゆったり歌えると夢のような音楽の表現が倍加されるでしょう。
「花」
何度もやった曲なのか、どこかマンネリ気味の演奏に感じましたが、恐らく単に疲れてしまっただけでしょう。
やはり、レッスン当初からの声の課題は、未開発のままです。
特に高音域に向けての声のクレッシェンドが効きません。
喉が開かないからです。言い換えれば息を意識して吐いて行く発声が出来ないのだ、と思います。
また、疲れた時ほど出てしまいますが、お腹のはずれた口先だけの発声になってしまうことです。
改めて、呼吸法の会得と、喉そのものの使い方に習熟する必要性を感じさせられました。
根本的には、音程感の良い、また中低音も良くなる喉を持っているので、それなりの表現力のある演奏は可能です。
呼吸法と発声の技術は、まだまだ可能性がありますので、更に精進を重ねて下さい。
