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リムスキー・コルサコフのロシア語による歌曲、名前は失念しました。
コロラトゥーラ向けの美しい曲です。さすがに、ドビュッシーが影響を受けた作曲家と言われるだけのハーモニーの豊潤さがあります。
良い音程できれいに歌えていると思いました。

ヴェルディのMore,Elisa,lo stanco poeta
良い声、良い音程感ですが、表現に至っていない感じです。
まず、PからFに至る声の強弱を、良く作りましょう。
支えのある声であることが条件ですが、なるべく小さな口先で響いている声で、歌いだしてください。

そしてドビュッシーの「パントマイム」
こちらは、大変良く歌えていました。
リズム感とか躍動感が出ているのが、評価できる点です。
音程感も良くなりました。

「静けさ」は、まだMezza voceの喉が高く、不安定な印象がありました。
特に換声点の発声は難しいので、この点を徹底練習しました。
ブレスからいきなり高音でCalme と歌い出しますが、確か5点F♯でしたか。
ブレスで良くあくび状態を作っておかないと、喉が閉まった声になって、聞き苦しいところです。

それから、子音Kの出す場所が問題です。
軟口蓋の当たりですから、口奥の高い場所、いわゆる、のどちんこの辺りに舌を擦って出すのがKの子音の出し方です。
これが分かると、口先を動かさなくても子音発音が出来ることが分かるはずです。

また、テンポをゆっくり目にして、この子音発音で響きが壊れないように、丁寧に滑らかに子音の発音を行うこと。

以上の点、中高音の換声点付近で弱声でレガートに歌うとき、とても重要なことなので身に着けてください。

マノンのJe suis encore tout etourdie
これも、大分歌いこみが進んで、笑いの雰囲気や笑い声も上手く入るようになりました。
高音は、非常に良い声が出ています。
課題は中低音での語りの発音と発声です。

子音の発音が前過ぎてカタカナを読んでいるような歌になってしまいます。
これも前述のように、軟口蓋を中心に考えてください。
そして口先をパクパク動かさないで発音してください。

最後にドビュッシーの「砂浜」です。
これも、同じく中低音の発音・発声に注意してください。
子音発音の場所と響きの場所を一定に、レガートに丁寧に歌ってください。