YM
発声練習は、母音をAにし、5度の下降で始めました。
声そのものはは大分出るようになりましたが、強く出そうとするためか、こもる声です。
そのため、口を開けた形のハミング練習を始めました。
ハミングも、胸声が強いのか、どうもこもりがちで響きが出にくいようでした。
そのため、下顎の力みを排除し、自然に鼻腔の響きを出せる、口を閉じ噛み締めてのハミングにしました、
すると、響きが鼻腔に入りとても良く響きました。
これをきっかけに、響きを鼻腔に残したまま下顎を降ろして、口を開けたハミングをし、
最後に母音も同じようにして、練習しました。
このハミング練習がきっかけになって、中音域も彼女にしては初めての、ファルセット混じり傾向の柔らかく明るい声になりました。
響きにもう少し芯を出しても良いとも思うのですが、前述の悪い癖が出るため、敢えて芯を付けないまま練習しました。
これはこの響きに慣れて行けば、喉の力みが出ずに、更に自然に響きに芯が付いて来ると思います。
何より、彼女の自然な高音区の声への移行がスムーズであることがメリットになると思いました。
曲はMichel LambertのVos mespris chaque jourです。
最初に母音、Lalalaで練習をし、響きを確認してから歌詞発音を練習し、最後に歌詞で歌いました。
母音での練習では、出だしの1点hの響きがピッチが少し低くこもるので、6度上の2点Gを母音発声してから、
その響きを出す感覚で、再度1点hを出してもらうと、その響きが良く響くこと!
歌詞は古フランス語のつづり表記ですが、現代のフランス語の読みに置き換えて練習しました。
録音には古フランス語の読みでの録音もありますが、よほど古フランス語を研究する意味がないのであれば、
そこまで凝らなくて良いのでは?と素朴に思います。
良く知っている歌、というだけあり、譜読みも声の成長もとても良いです。
後は、歌詞を付けても更にレガートに響きで歌えるように、練習して行きたいです。
下顎の使い方などは、まだ練習の価値があるでしょう。