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今回も4人の会のプログラムを練習しました。
トスティのPreghieraは、とても良い感性で歌えています。

ちょっとしたことですが、前奏から冒頭のテーマを歌いだす、ちょっとしたタイミングとその声が未熟な感じがしました。
微妙にアタックが遅れることと、やはりA la の入りのAの響きが生っぽくなります。
母音で始まる声は、クオリティが問われますので、十分注意して、良い声で出られるようになってください。少しあくびした感じを持つことも一つの方法でしょう。

橋本邦彦「小六娘」は、声の強弱をもっと使ってよいと思います。
そして、強声の際には、喉を無意識で締めないように、喉を開けるようにしたほうが良いと思います。

これは、他の曲でもすべて同じことです。
特に換声点近辺の5点E~Gにかけての音域で、喉を締めないように気を付けてください。
一見、よく響く感じがする声が、要注意です。

プーランクの「ティレジアスの乳房」威勢の良い音楽で始まりますが、言葉のニュアンスで音楽に変化があります。その変化を、同じテンポ内であってもビートの感じ方で、違ったリズム感になることに注意してください。
同じ4/4でも、緊張感のある音楽は16ビート(16分音符)で感じるし、リラックスしている所は、4ビートで感じると良いでしょう。またマーチ風な音楽は、それこそ2拍子が集まっていると思えばよいです。
その他、アッチェレしたほうが良い所なども、いくつかありました。

中間部のヴァルスは、やはりあまり遅くしないほうが良いです。

声は、やはり換声点の喉の締まりに注意してください。
良く喉を開けた発声に留意してください。

マスネーのマノンから Je suis encore tout etourideは、跳躍のメッツアヴォーチェが綺麗に決まって良かったです。
この曲も、換声点の発声に注意してください。特に強く出そうとしたときに、無意識で喉で押した感じがあります。
次のSuis je gentille ainsi?も同じです。
また、こちらは前者に比べて一段、成熟した女性を表現する意味でも、喉の開いた共鳴の深い声は必要でしょう。

全体に、この強声の際に喉を締めてしまう傾向がみられるので、注意してください。
力まないで、喉を上げないようにするために、喉奥を少し開ける感じで、鼻根に持っていくようにすると、良いと思いました。