YM
発声練習は、ハミングで始めました。
前回は上手く行ったハミング、今回はどうも喉の力を抜くと、響きが出ないけれども、
響きを出そうとすると、喉の不要な力みが声に出てしまう、という状態でした。
今更ですが、後になって思いだしたのは、口を閉じて行うハミングの場合、奥歯をきちんと噛みしめないと意図した響きが出せないのでは？ということです。
ハミングの練習から母音に換えるということと、母音ではIの狭母音の響きからEそしてAへ、という開母音への応用、という観点で練習を進めました。
30分以上練習しましたが、彼女の場合は喉の力みから逃れつつ、いかに響きを出すか？が最大の課題でしょう。
口を開けない発声が簡単なように思いますが、そうなっても声を出そうとすれば、喉に力を入れて締めます。
問題は、口の開け締めではなく、鼻腔共鳴でいかに発声するか？と言う点だと思います。
鼻腔に限りませんが、響きを出すポイントを、喉ではなく、口から上の場所に定めることです。
レッスン後に考えた方法は、以下の通りです。
頬骨を響かせる、鼻の根元に集める、前歯に当てる、それぞれ良いのですが、一番注意してほしいことは、
舌根に力を入れないようにするために、声の出し始めの姿勢で、顎をしっかり引いておくこと、ではないかと考えました。
この姿勢を取ると、嫌でも舌根に力が入れられないからです。
曲は前回も練習した、LambertのVos mesprit chaque jourです。
母音の練習で、高い響きを基本に響きのポジションを決めることで、中低音から通る響きにすること。
これを中心に、最終的にフランス語歌詞で歌って終わりました。
最初にいきなり歌詞で歌ってみた時は、もやもやとして判然としない歌でしたが、一通り練習した後は、
かなり明瞭になりました。声も良く響くようになったと思います。
声は一進一退となりますが、三歩歩いて二歩下がる式に考えれば、一歩ずつ先に進んで行きますから、どうか根気よく考えてやってください。
