5月24日のレッスンのまとめ
レッスンで良く効かれる質問ですが、口を開ける発声か開けない発声か?
結論は、その時に合った方法を選択するので、開けないで練習したほうが相応しいと思えば開けないように指示しますし、開けた方が良いと思えば開けてください、と指示します。
基本的には、口を縦に開ける発声は、比較的声量を出している歌声の場合、喉を上げないで換声点を通過する発声をする方法、と考えてもらえれば良いです。
口を開けない発声は、声量を出さないで、高音域まで到達する方法です。
声量を出さない方が、換声点発声を成功させるために、喉周辺に悪い力みがある場合には、有効なように思います。
ただし、声の方向性の変化や唇の使い方を強く意識する必要はあるでしょう。
いずれも、唇を少し突き出す意識を持った方が、上手く行きます。
特に口を開けない場合、上唇は軟口蓋の代わりになると思って使うと、有効な場合があります。
一長一短ありますが、その人の特性を見極めて、この換声点の発声の会得に応用しています。
唇を使うことの有効性が意外と知られていないように思います。
声量ですが、換声点の通過の課題がクリア出来ている人でも、声量を落として練習してみる方法は、より柔軟で美しい高音発声を開拓できる、大きなきっかけをもたらしてくれると思います。
理屈抜きで声量を落としてみましょう。
そこから新たな発想が生まれます。
声量を落とす場合には、口先はあまり開けない方が喉が上がりにくいと思います。
そして、これも唇を良い意味で緊張させることで、喉の上りや軟口蓋を意識するためには有効な方法になります。
そして、声を送る方向も、前よりは真上や後頭部を意識してください。