今日のレッスンは、中学校の音楽の先生。
研究授業で、参観の先生たちを前に「浜辺の唄」を生徒たちに教えるとのことでした。

やはり学校ですから、アカデミックに楽譜に書かれていることを、音楽の演奏に仕立て上げる過程を、生徒たちと一緒に追うことが良いのでは?ということを話しました。

この曲の適正なテンポは?
強弱記号の扱いは?歌詞のイメージは?伴奏のリズムは?という具合に、書かれていることから、いかにこの曲が表現していることを考えて行くか?

それを先生自ら弾き歌い、生徒たちに教えるか?ということです。

この曲は波の動きであるピアノ伴奏のスタイルや6/8拍子からみても、間違いなく舟唄(バルカローレ)であること。
そうやって、海の自然現象を眺めると、それらのムーヴメントと音楽とが一体となって感じられないだろうか?

音楽や芸術の表現は、人工的な物であっても、いかに自然現象と密接な関係にあるか?
譜面から読み取れる、芸術性を説き起こして行くのも、興味を持ってもらう一方法ではないででしょうか?

「夏の思い出」は、教員試験での課題曲とのこと。
前奏が低めの深い和音なので、「夏が来れば」の出だしの声のピッチが厳しく問われます。
明るく高いピッチを気遣ってください。

「水芭蕉の」の出だしの「み」のピッチと響きも大事です。

そして、最後の「はるかな尾瀬~」の最後の「ぜ」もピッチに気を付けてください。

全体に地声の出る低音の扱いに気を付けて、低音は高く柔らかく響かせておくことです。