TH
試演会の曲目、ドナウディのAmorosi miei giorni、歌詞の間違い、PotraをPortaに間違えたことだけ修正。
そしてマスカーニのAve Mariaは、後半のアリア部のテンポを速めて、良く流れるように歌ってもらうことにしました。
前半のメッツァヴォーチェで歌う部分は、文字通り静かにゆっくりとです。
ベッリーニのOh Quante volteは、とても良かったです。ほぼ言うことなしでした。
今後の発声の課題として、中低音の発声時に、もう少し口の中を拡げるように発音・発声することです。
それだけで、声の響きが倍加するでしょう。声量ではなく、響きが付く感じです。
MYM
発声に50分近くかけました。
それも、ほとんどハミングでした。
ドレミファソとドミソの練習だけで、声の出し始めを胸声で始めて、上昇する時に第3音そして第5音の音程を決めるために、
頭声に変換する、という練習目的です。
喉がメゾ系統が強いことと、以前から思っていましたが、このやり方が彼女の発声の癖の矯正に良い、という直観からです。
口を開けないで声を出し始める癖がありますが、これが一見脱力するように見えて、実は喉の緊張と不安定につながるのではないか?
ということで、声の出し始めに、下あごを思い切って下げる(口を開けるアタック)タイミングを作って出すと、低音らしいお腹のついた声になります。
これをきっかけに、いかに上の頭声に回して行くか?が今日のポイント。
1音目を発声したら、あとは響きが上に向かって昇るイメージです。
あたかも、グラスハープの音を出す時、指の腹で最初に強くこすると、グラス全体が響いてあとは脱力して指をグラスのふちに沿って回せば、でいつまでも響いて
くれる原理にとても良く似ていると思うのです。
曲は、Come prima(日本語)とAu bord de l’eauを練習しました。
SKM
少し間が開きましたが、声の重心の低さ、換声点の発声で喉を上げない、という点が、大分クリアできていました。
まだアルトとしては響きが高いですが、ソロと言う見方で言えば、重めのソプラノとして使える声になって来ました。
特に高音の換声点から上の声が使える響きになって来たのが、大きいです。
しかし発声の様子を見ていると、まだ鼻根に集める意識だけが強いので、結果的にソプラノ的な響きが強いです。
強いて言えば、その基本フォームに対して換声点から喉を開ける方法が判って来たので、音域が伸びた、ということだと思います。
もしメゾやアルトの声にするのであれば、もう少し喉を緩めて出す、喉側の脱力を目指さなければならないです。
そのためには、顎を引いた姿勢で鼻根に声を集めるのではなく、みぞおちと胸を意識した出し方を、覚えるべきでしょう。