SNT
母音をIにして、上向形で発声を始めました。
4点bまでです。
中低音の太い発声を利用して、喉をリラックスさせるためです。
この後、逆に高音のための、声帯閉鎖を無意識で実行するために、下降形で昇って行く練習です。
いずれも、5度のスケールで練習しました。
最後に鼻腔を意識するために、口を開けたハミングを練習しました。
これは5点Gまで。
この3つは、声質を調整するセットで全部練習すると良いです。順番は今はこの通りが良いでしょう。
最後に、ハミングから母音への変換をやりましたが、口の開度が狭いのが彼女の癖です。
これが、悪い意味で喉を下げない発声になり、響きが浅く平坦になります。
この響きが悪いわけではないですが、喉を自然に下げるとどうなるか？という意味で覚えてほしいですし、高音発声にも強い影響があります。
口の開け方として、下あごを降ろすと、あご関節が出っ張るポイントがありますが、そこまでで結構です。
あご関節が出るまで降ろした状態にして、口を開ける感覚を身に着けてください。
これで喉の低い発声が自然に出来ますが、ブレス時に鼻で吸うと喉が元に戻ってしまいます。
馴れれば、鼻で吸っても喉が上がらずにできますが、今は身に付いていないので口を開けたままお腹でブレスする方法を覚えてください。
以上練習した後、トスティのソルフェージュ曲3番を練習しました。
母音発音時に舌先が奥に入るのか？声がこもる傾向があるため、舌先に意識を持つこと、あるいは舌先を下歯の裏につけるように発音することを指示しました。
これらのことを、ほぼ無意識で簡単に改善できるのが、母音のEであることを教えました。
なぜなら、母音のEは、舌根が盛り上がるため嫌でも舌が奥に入りこまないからです。
曲はトスティのTristezza
これも、良く歌えていましたが、声質がこもるので、舌の意識が大切です。
特に高音のチェンジ領域に向けての音程跳躍時は、彼女の場合は舌を意識するのは難しいので、声を口から前に吐き出すようなイメージで発声すると良い効果が出ると思いました。
