MYM
今回は、結果的に発声練習で1時間のレッスンを通しました。
発声の課題をあいまいなままで終わらせて、曲を歌って中途半端になってしまう、という悪循環から何とか脱したいと思いました。
今日の課題は、レッスンノートに書けばとてもシンプルなことです。
特に、換声点から高音にかけての発声ですが、発声上のいろいろな要素が悪い方に働いて、こちこちに硬くなってしまっています。
具体的には、やはり舌根です。
レッスン後に彼女がいみじくも言った「喉を開く」というイメージがあるため、ブレスであくびをし過ぎるようになってしまったと思います。
この「喉を開く」「あくびをする」という言葉、私も安易に使ってしまったのが反省であります。
この言葉は、必要な核心に行き着かないで、喉を固めてしまう弊害を起こしやすい発声用語だと思います。
弊害の際たるものは、多分、最初の声のアタックで息の90%を出してしまうように思います。
このため、換声点前後の音域で歌うと、あっという間に息がなくなってしまうわけです。
これは、声の原点に戻って、まず声の出し始めにおこる悪い癖を取らなければ、一般的な意味での高音発声が出来ないでしょう。
そのために、ブレス時に、喉を開ける(下げる)癖を取ること。
声が出そうもない感覚があるのであれば、喉そのものから出すような感覚を持つことを教えました。
喉そのものから声を出すのは、いわゆる喉声と言う気がするかもしれませんが、舌根を不要に押し下げる癖を取るためには、はるかに良い練習になります。
とにかく、息を吸ったときに舌根を押し下げる癖を取ること。
それから、常に舌先を下歯の裏につけるようにしておいて、特に高音になって来た時に、舌を前に少し押し出すようにすることも、舌根を押し下げる癖を取るのに良いでしょう。
ここでは、喉を下げることを、意識的に避ける方法を主眼にしています。
恐らく、すべての悪い発声の癖の根源は、喉を下げようと意識することにある、と思ったからです。
ブレスのお腹の使い方そのものよりも、このブレス時の舌根の押し下げをいかにしないで、声を出し始められるか?この一点に集中して、今後の発声を考えて行きたいと思います。