2月4日土曜日分です。
体験レッスンも入れて5名のレッスンをしました。

体験の方は、合唱を楽しんでおられる方。
お芝居の勉強もしていた、というだけあり、自己分析や合唱音楽というものに関する洞察力や趣味がしっかりあるようです。
また、楽譜の読み方、特にリズムの簡単なアナライズの仕方を教えたところ、直ぐに理解してもらえました。

発声は、顎を良く降ろして出すことで一発で声量のある声が出ました。
非常に素直で癖がないので、今後レッスンをして行くとかなり伸びる可能性を感じました。

どういうジャンルの音楽、曲を歌っていくか?という点と譜面を読む力が、今後歌を歌っていくための一つの要になるでしょう。

さて、その後の方たちは個別に書きません。共通した発声の課題について書いておきます・・・・

声の重心を低くすると、安定するし声量が出やすいですが、どうしても舌に力を入れてしまう傾向があります。
それは、喉を下げようとするからです。

身体の重心を低く感じることと、喉が低いことは別のこと、と考えてください。

言い方を変えれば、喉は浅く感じたほうが、喉が自由で脱力する可能性が高いのです。

では喉は高い方が良いのか?というと、低い方が良いのです。

では、どうすれば喉は低くなるのか?
これは、舌ではなく呼吸に関連する行為でとらえるべきです。

一つは胸式呼吸にならないこと。
腹筋で息が入るように出来ることと、発音の際にまずは下あごを降ろせることです。

しかし、ここでも舌が邪魔をしてきます。
下あごを降ろそうという力を舌の力でやってしまうからです。

本当は顎は顎関節に関連する筋肉が行うことで、舌の力で降ろすものではないのです。

では、どうすればよいか?
それは、この場合でも、喉を浅く感じることです。
あるいは舌先に意識を持って舌先は常に、前下歯の後ろに押し当てているような意識です。

もう一点は声帯を良く閉じるように発声することです。
これも、不要な舌の押し下げによって、声帯の合わさりが悪くなります。

母音のIで発声をすると声帯の合わさりが良くなりやすいのですが、ここでも深い声をだそうとするために、舌で喉を押し下げたりすることで、
暗いこもった響きになりやすいですし、音程も♭になりやすいのです。

何事も基本が大切です。
声質は、常に明るく声帯の良く合った響きというものを基本に考えてください。
そのためには、母音のIでは、口をあまり開かないで、倍音の良く出るピッチの高い明るい響きが出るようにしてください。

そして他の母音の特に暗くなるAやO、そしてUなどにも、このIによる練習が役立つことがわかるはずです。