MY
体験レッスン。
歌う身体の状態を診ていると、かなり歌う経験はしているように見えました。
合唱をよくやっていたとのことで、確かに開いた声帯で柔らかい声です。
ただ、いわゆる舌根が奥に入ってしまった暗く太い声になります。
今回はこの点を矯正する練習をしました。
母音のIで発声すること。
ハミングで鼻腔から目にかけてで発声すること。
これらの方法で、舌根が落ち込まないむしろ舌根が盛り上がるような形で発声することで、見かけ上の喉を下げることを辞めます。
この方法で、ハミングを口を開けたハミングにしてやってみます。
喉の状態は前述の方法で下あごだけ降ろすことで、母音を自然にAになるようにするわけです。
母音のAは、もっとも舌根に力が入りやすい
EK
久しぶりでしたが、発声の声はとても喉が脱力して、良く響く声でした。
響きに共鳴がついている感じで、いかに喉がリラックスできているか？が判るものでした。
モーツアルトの「アレルヤ」から始めましたが、やはりテンポが速くなると喉が締まりやすいので、ゆったり気味に練習すると良いです。
次に歌ったドニゼッティ、ドン・パスクワーレの「あの目に騎士は」になると、余計に喉の締りが気になります。
なるべくゆったりしたテンポで、特に換声点付近から高音にかけて、喉をなるべく締めないようにして練習しました。
特に最高音は、いつも言うように良く喉奥を拡げる様にしつつ口を縦に開けること。
この時、下あごは降ろしますが、上あごも持ち上げるイメージで開けると、自然に口が縦に開くのです。
下あごで喉を上げない機能を興し、上あごで声を軟口蓋から鼻腔に入れるようにするイメージで、声が良く響くし喉の開いた声になるでしょう。
MM
トスティの歌曲4曲やってます。
Se tu non torni,そしてL’alba separa della luce l’ombra、Ricordati di me,最後に文字通りL’ultima canzone
この中で、L’alba separa della luce l’ombraが、換声点の発声で母音修正があるので難しいです。
歌詞が不明瞭にならないように、明快に発音してください。
他には、これまで長くレッスンしているので、発声の問題はクリア出来て来たか、ついうっかり今迄の癖が出てしまう、ということで、
概ね問題はないのです。
で、発声法の問題よりも、歌い方として、もっと女性としてのトスティの歌い方というような対処を考えては如何か？
ということを話しました。
音楽は抽象的ですし、このトスティの歌曲はほとんど男性の恋愛の歌が多いためテノールが歌うことが多いのですが、
それを逆手に取って、女性の恋愛の歌として考えてみることです。
楽譜を子細に見れば、決して声を張り上げて男らしく歌うだけの曲ではないことが見て取れます。
女性らしく切々と嫋嫋と歌うことも、トスティの曲の美しさを引き立てるのではないでしょうか？
彼女自身が、シューマンの歌曲を歌うように、とイメージした方法は悪くないと思いました。
