2017年6月10日声楽レッスンノート
NK
イタリア古典歌曲から、Vergin tutto amor,Se tu della mia morte,Caro laccio
今回は声の出し始めの重心を低くすることで、より太く良く響く声を目指しました。
弦楽器で言えば、なるべく太い弦を使うというイメージです。
細い弦で低いフレットではなく、太い弦で高いフレットの方がより振動の波が大きいため、ホールに響く声の質感が大きな印象を与えます。
ただ、太い弦で歌うときほど、特に中低音発声になるほど、天井を高く意識する必要があります。
そのことで、息が正しく流れ、結果的に音程の良い声になるからです。
これを間違って、声の響きだけに意識を向けてしまうと、耳には良く聞こえる密度のある声ですが、音程の悪い声になりがちなのが、中低音域の発声です。
この点に十分注意をしてもらいました。
今回のイタリア古典は、バロックの作品ですが、より格調高いメゾソプラノの声を目指したいと思って指導しています。
MR
いかに少ない呼気で効率よく響かせるか?という発想を大切にしてください。
そのためには、彼女の場合は口先をあまり開けない発声が良いです。
息を流す、という意味が、どこか違っている気がします。
息は使いますが、その息は強い息ではなく、効率よく当たった声の響きを生み出すものです。
そのためには、喉を開けすぎないで細く当てること。
そのために口先をあまり開けない発声を覚えてください。
音程良く、効率よく響きを作れるようになってから、下あごを中心とした口を開ける発声にしていくべきでしょう。
ヘンデルのVadoro pupilleは、特に換声点近辺が多いので、この点を注意してください。
Piangero la sorte miaは、低音域も多いですが低音の発声は、今は意識せずに上記の点だけ注意して練習されてください。
EK
母音のAですが、喉側に深くし過ぎない範囲で、なるべく縦に開けましょう。
そのためには、上顎を上げる意識を持ってください。
縦に開ける、というと下あごだけ下げてしまうのが要注意です。
高音の換声点を過ぎると横開きにしがちですが、それは自分の耳に良く響くからではないでしょうか?
これが、浅薄な響きに繋がり子供っぽい声になる原因になります。
メリスマはhが混ざらないで細かくきれいに歌えれば理想ですが、絶対とも言えないでしょう。
モーツアルトの「ハレルヤ」は、ほぼ良く歌えています。
最高音の発声は、喉を締めて無理に出さないようになってきましたが、更に気を付けてください。
きれいに美しく出すことを心がけてください。
ドニゼッティ「あの目に騎士は」
良く歌えるようになってきました。声が安定してきたので、更に歌詞の内容、ストーリーの意味と役柄とこのアリアの関係を良くさらってください。
どういう立ち位置で、どういう感情で歌うか?が明快になるでしょうし、そういう感情で歌えることを目指してください。
MY
今日は、かなり声枯れが起きてしまいましたが、高音発声をたくさんやったせいなので、心配はないです。
一般論としては、声枯れが起きる原因は、喉の安定が出来ていないことと、息をたくさん使って声をだしていることが原因です。
喉の安定は、ブレスの仕方がと、喉の使い方を覚えると、息をそれほど強く使わないので、結果的に喉枯れが起きなくなります。
息を使いすぎない発声を覚えるには、息もれの無いハミングのやり方を覚えて行きましょう。
そこから母音発声に換えて行く方法で、効率よく響きを出す母音発声が覚えられれば、喉枯れは飛躍的に軽減されるでしょう。
Part of your dream
今回は喉が疲れてしまったので、声があまり響きませんでした。
リズムの正しく歌うことを練習しました。
日本語の譜割の問題があるので、一部訂正したり、再確認をしました。
まず、何となく耳覚えだけで歌わずに譜面通り歌うことも覚えて行くと、将来伴奏と合わせて歌うときに役立つはずです。