2017年7月8日のレッスンノート

TM

前回、喉を痛めていたということで、発声練習のやり方をじっくり練習しました。

ハミングで低音域から始めます。
3点bから口は半開きくらいで胸に落とした響きによって、喉を脱力する傾向で始めます。

そして今回は試行したことは、ブレスをして声を出す瞬間に少し息を止めることで、声帯を良く合わせる感覚を意識すること。
そのことで、より芯のある響きの感覚を得られると思います。

もう一点大事なことは、ドレミでもドレミファソでも、フレーズを歌うときに一音ずつ当てて行かないことです。
一本の線が生じて行く感覚です。
音程の点は、結果的に自然に生じる、という感覚。

これは弦楽器に例えれば、弓を動かすボーイングの感覚です。
ボーイングは一つのスライドする動きであり、音程を一つ一つ当てに行きません。
これは基本であり、音符一個一個をわざと当てに行くことはありますが、これは応用となります。

音程を作るのはフレットの指の移動ですが、これはイメージだけでも良いし、実際口の中の収縮運動ととらえても良いでしょう。
つまり、最初に出した響きをそのままに口の奥を縦に拡げることで、音程が出る感じです。

ただし、フレーズでの下降形でお腹が緩んではいけません。

息止めの話しに戻りますが、息を入れて止めると側腹が固定されると思います。
この状態をなるべく保って歌おうとすると、歌うことで息が自然に吐く、というイメージを持ってもらいました。

これは過激な練習方法になりますが、いかに息を使わないで発声するか?そのような方法で跳躍した音程を出せるか?ということで、
結果的に無駄な息を使った発声を矯正し、より声帯の閉じた発声を目指すことが出来るでしょう。

Vergin tutto amorを練習しました。

PPで始まる冒頭のメロディは、何となく軽く柔らかく小さく歌うのではありません。
フレーズの音程の凸凹をなるべくなくしたフラットなフレージングを心がけることで、PPの表現になる、と思ってください。
これに限らず、強弱記号の意味は単に音量の大小ととらえるよりも、音量の大小する意味を考えれば、自ずとフレージングの形に及ぶことが理解できるはずです。