2017年7月18日のレッスン内容

SY

母音Aの癖が強く、中低音は独得の低い共鳴がなくならない。
それでも、ハミングの練習を根気よく続けて5点Fくらいまでは、音程感の良い
芯のある歌声になったと思いました。

しかし彼女の中ではまだ納得が行かない様子でした。
それで、更に発声を徹底しました。

要点は2つ。

いずれも母音のAとOで有効ですが、1つは、上昇フレーズの最高音に昇る際に、母音を鼻母音で処理することで、固くなってしまう高音側の発声を滑らかにすること。
もう一点は、母音のAとOで、舌根が奥に入りこまないように、舌の奥を持ち上げるように意識すること。
響としては、明快にAとOと発音しようとしないで、あいまいな感じにする事。

このような対処を練習して、かなり合点が行ったようです。

この2点を基に、練習を続けてください。

STM

「宝石の唄」のフランス語の読みを中心に練習しました。
しかし、その美声には驚かされました。
喉のリラックスが良くあるため、低音から高音まで気持ちよく声帯が振動しています。
かといって、アペルトということもなく明るさと深さが適度にバランスされている点が、発声の良さを物語っています。

ただ、6点Cになると急速にチェンジします。このチェンジが良い意味でコロラトゥーラの声域を可能にしているのだと推測されます。

あとは、フランス語で歌ってもその声の良さがスポイルされないで発揮されれば、完璧でしょう。

日本人のソプラノの声質としては、どちらかといえばリリコ系統ですが、本人いわくコロラトゥーラも歌えるとのこと。
これが出来ると、恐らく上のFまで出せると思います。

AM

10日後に控えた歌の審査、ということで、急きょグノーのAve Mariaを練習しました。

とにかく彼女の場合は、声で何かを表現する、というところが未完成です。

まずピアノで伴奏を弾くこと。
音楽を頭に入れること。

その上で、頭で覚えた音をピアノを叩いて確認し、歌ってみること。

地道にこの作業を練習してください。