NK

課題は、声の響きだけに集中してしまうため、息の乗らない声になるため、特に中音域で音程が♭気味になることと、
高音で喉が締まり気味になることです。

息をどこに当てるか?頭の中でフレーズを歌いながら、息を吐く練習をしました。
息を当てる場所を硬口蓋(前歯の後ろの固い所)に当てる感じが、彼女の場合良いかと思いました。

彼女自身はボイトレの先生から息を細く当てる、と言われたそうですが、それはもっと高音の換声点から上にかけてだと思います。
あるいは、鼻腔共鳴的な高音発声をイメージされて言ってるのではないでしょうか?

これは間違ってはいないのですが、そのために喉を締めてしまっている現状があるなら、喉を締めない発声を先ず取り戻したいので、
喉を開ける、喉を緩めて高音を出すという目的になりました。
そのためには、息を太く吐き出す感覚がないと、喉の締りが取れないと思います。

イタリア古典歌曲集から Gia il sole dal Gangeから。
こちらは、高音の換声点近辺を喉を締めないように、気を付けました。
Per la gloria d’adorarvi
これも同じ目的ですが、基本的に四分音符=80というそれほど速くないテンポを設定し、優雅な雰囲気を大切にしました。
ともすれば、2拍子の勢いで歌ってしまうと、曲本来の良さが出ないと思いました。

AC

発声で少し気になる点は、中音域で響きを意識すると、喉を締めることです。
声が出しやすいので余計に響かせようとして、結果的に喉を締めてる感じでしょうか。
響きの場所を高い場所に意識することとと、舌やあごの力みを極力なくすようにすることが大事でしょう。

あとは、低音域で息漏れが生じやすいこと。
これも響きを高く鼻根に集めること。
息の力で声量を増そうとするために、息漏れが生じますので、息を吐きすぎないようなコントロールを意識して響きを高く集めるようにしてください。
この練習のために、口を閉じて奥歯を噛みしめてハミングの響きを鼻根に集める方法が有効です。

ドビュッシー、Spleenを徹底練習しました。
課題は、最後の高音発声でした。

5点bという高音が出ますが、高音発声は喉を上げないように、腹筋で支え喉下の窪みも狙いましょう。
軟口蓋だけ上がってしまうと、息漏れが出て喉っぽい声になってしまいます。
良い声を出そうとしないで、息もれの無い確実に当たった声が音程良く出れば成功、というレベルで充分です。

その後、C’est l’extaseからIl pleure dans mon coeur,L’ombre des arbres
Chveaux de bois4曲を通しました。

MM

間が開きましたが、良い意味で発声の力みが取れて、良くなりました。
特に換声点近辺で、ファルセットに代わりやすかった声がミックスされた響きになったため、
高音発声も、大分楽になったと感じました。

ベッリーニの歌曲から Ma rendi pur contento,Malinconia,Vanne o rosa fortunata
全て高いキーとなります。

ミックスした高音発声は、出来るだけ口を開けない発声で対処出来ることが、鍵です。
その方がミックスしやすい、と考えてください。

声を前に出さないで吸い込むように意識します。
特に、Ma rendi pur contentoの最後の高音、5点Asは口を開けると楽ですが、音程が♭になります。
声量も気を付けましょう。

あとは、Vanne o rosa fortunataです。
これも高音の発声がネックです。
母音の練習でIよりもUの方が喉が上がらなくて良いでしょう。
Lululuで練習して、最高音5点Asへの換声の感覚を養うと良いです。
結局、口を開けるにしても、開けすぎると前に声が出てしまい喉が上がってしまうのです。
前を開けないように縦に開けることで、喉は上がらないように対処してください。