OM

ベルリオーズ「真夏の夜の夢」から、バラの精を練習しました。
このところ、声質は本当に良い声になり、また高音発声も徐々に力強さを増してきてるように感じました。

ただ中音域では、口を縦に開けるのはある意味がありますが、それだけで発音対処してしまうと、歌詞発音が不明瞭になり、ニュアンスがなくなります。
オペラアリアで、とにかく声を飛ばすあるいは太さを出す、という意味ではやる意味があるかも知れませんが。

この曲を彼女が歌う場合に一番意を注いでほしいことは、改めて歌詞の意味を良く知ることと、そのことで歌詞とそれに付随する音符を歌声に処理する部分で、
どう歌声として反映させるか?ということです。

ありていに言えば、歌詞の朗読をどれくらいリアルに出来るか?ということです。
そのことが、細かい歌声のニュアンスをつけることに直接つながります。

まず日本語で語って、どれだけ抑揚のある語り方が出来るか?
それが出来たら、フランス語でやってみるわけです。
フランス語と日本語は同じ抑揚ではないですが、感情表現は同じ部分がありますから、まずは感情表現を表に出せるように読みます。
それが出来たら、歌詞を歌うときに同じように歌ってみます。

このようにして、歌声に表情がつきます。

発声法や発音時の口の使いかた、動かし方もありますが、根本は言葉をどう語るか?という部分がないと、仏作って魂入れずになります。
外国語の朗読だけやっても表面的なことで終わってしまいます。
日本語で上手に朗読が出来なければ、外国語の朗読や言葉にニュアンスを感じて読むのは難しいのです。

マノン
元気の良い声で高音も活き活きとして好演が期待出来そうです。
この曲では、むしろ弱声を注意してください。
弱声で歌うべきところに、演技の神髄がありますので。