AC
ドビュッシーのボードレールの5つの詩から「バルコン」
ピアノ伴奏が難しいので、まともに歌ってもらえなかったと思います。
それにしても、高音発声は厳しいところがあり、曲を変えて以前やった「噴水」を練習しました。
これは問題なく歌えますが、中音域が多く、これはこれでピッチの良さと声質の太さのバランスにセンスが要求されそうです。
今から練習すれば、7月には十分間に合いますが、それよりも新たに「2つのロマンス」をやってみようということになりました。
変更した理由は、彼女の発声上の課題と曲で表現できるクオリティのバランスを考えたとき、広い音域は無理があることと、シンプルな音楽が良かろうということです。
発声上の課題は、やはりハミングの状態で密度がありピッチの良い響きを作り、そこから母音に変換するという手法が一番良いのでしょう。
ハミングでいかにピッチが良くて、かつ響きが充実しているか?というポイントをつかむ必要があります。
今回やっていませんが、まず口を閉じて奥歯を噛みしめた状態でのハミングの際に、響きが平たいくらいに感じて、頭の中で響かせるようにすること。
それが出来てから、その響きを壊さないで、口を開けたハミングが出来るかどうか?
そしてそのあとに、そのハミングの響きを母音に変換します。
恐らく、ペカペカの声になりますが、ピッチが良、響きは密だと思います。
そしてこの響きが出来たら肉厚を付けていきます。
ここで喉の場所に意識を持っていきます。
そのことで、響きが分厚くなるのが判るでしょう。
このようにして声の響きを作っていきます。
練習の際に、必ず確認してみてください。
およそ15分もあれば、必ずできると思います。
ただの発声練習ではなく、目的を持った発声練習にしてください。
SM
前回譜読みが不十分だった「聖女」と「2つのエピグラム」ほぼ問題なく歌えて、歌唱力は合格しました。
あとは、発音がより正確になっていくことを願っています。
とにかく、発音練習をすると、無意識に早く読もうとするところがあります。
単語の一つ一つを、丁寧にゆっくり確実に読んでください。
確実に発音できる自分のペースで朗読できることを目標にしてください。
フランス語の歌詞を確実に読めるようになることによって、初めて歌詞を確実にリズムで歌えることにつながるのです。
リズム感がしっかりすると、音楽が美しく構築されるのです。
音程、リズム、の2つの要素は、声楽演奏による音楽美表現の根本です。
まだ発表会には日数がありますので、徹底して練習されてください。
EK
数か月間、喉の不調でしたが、今回ようやく復調したことが確認できました。
本来は、耳鼻咽喉科で声帯をみてもらうべきですが、忙しくされているので、無理は言いませんでした。
結果的に治ってよかったです、一般に今回のような喉の状態になったら、必ず医者に行って、喉を確認してもらうべきです。
一度壊すと、元に戻すのが大変だからです。
モーツアルトの「ハレルヤ」そしてドン・パスクワーレの「あの目に騎士は」いずれも、喉の調子が良かったころに戻っていました。
今回はほとんど言うことはありませんでしたが、一点だけ。
彼女の声の強い頭声傾向から考えると、フレーズの入りのピッチを少しだけ低めに感じることで、声質が落ち着き、ピアノ音楽との和音感が良くなると考えました。
中音域の声に太さが出ます。
またこのことで、高音発声もより落ち着いた響きを得るきっかけになりました。