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発声練習では、主に高音域の頭声発声の練習をしました。
これまでは、喉を開けて行く発声を徹底しましたが、口を開けない発声がすでに備わっているようであり、それならばソプラノに特化した頭声発声を覚えるほうが、結果的に高音域は伸びるはずだし、その発声で中低音に下ろしていくこともやってみる価値はありそうだ、と思いました。
曲はモーツアルトのAn Chloeから。
半音階のフレーズが多用されており、この音程感がとても重要です。
一般的には下向は上向きに、逆に上行は下向きに響きを意識すると正確になります。
音程そのもので歌おうとすると、喉が動いてしまい勝ちだからです。
この半音程が使われているフレーズには、表現上の意味もあり、キャラクターがあります。そのためにも、正確に歌えるようになってください。
これは、次のAbendempfindingも全く同じです。
キャラクターの方向性は違いますが、モーツアルトの歌における半音階音程のフレーズは、揺れ動く心情やユーモラスな意味あいがたくさんつまっています。
「初恋」前回と同じく、中間部のヴォカリーズ。
ここは、拍節は全く無視して、音の長短の具合だけで歌ってください。
また、「思い、いずる日」の「、」のところのブレスは急がないで息を継ぐこと自体を表現と思って、落ち着いてブレスしたほうが良いです。
前奏から拍節感が明快な音楽ではなく、エモーショナルな音楽で始めると、この曲らしい自然にたゆたう音楽になるでしょう。
