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発声はやらずに、直ぐに歌の伴奏合わせに入りました。
まずはプーランクのAir chanteから。
声が温まるまで、全体を1~2回通しました。
フランス語の発音のちょっとしたところを直したことと、全曲を通した際の、各曲のテンポの違いを
明快にしたこと。そして、ピアノ伴奏のダイナミックを際立たせてもらいました。
勿論、歌声も関係ありますが、ほとんどピアノ伴奏で決まってしまうので。

1曲目は、1曲目と言うこともありますが、早過ぎない方が良さそうです。2曲目は速さも必要ですが、柔らかさをピアノ伴奏に求めました。良い意味でのいい加減な雰囲気です。
3曲目の重いテンポは楽譜指示の66よりも重くて良いと思います。
その分、最後の4曲目のテンポはかなり速くすると良いでしょう。

マノンのアリアJe suis encor tout etourdie
これは演劇的な表現で難しいアリアですが、間合いや笑い声、あるいはフランス語の
語感などの難しさに拘泥しないで、楽譜通りにきっちりやってください。
それは、楽譜指示のテンポの緩急、リタルダンド、テヌートトなどを書いてある通りに
歌えやれば、それで自然に演劇的な表現が出ますので。
そして、基本的な6/8の優雅なテンポ感を大切にして下さい。

全体にですが、声は温まれば言うことはないですが、出来れば更に喉の開いた声を目指して下さい。
口の奥が広くなった発音、と言い換えても良いでしょう。
逆に言えば口先の発音に気を取られると、口奥が狭くなって、響きが少し痩せた感じの中低音になるからです。
テンポの速い語り口のフレーズの場合は、最初の母音で決まりますので、ブレスと共に注意してみてください。