SNT
発声練習
はIで始めてからJaに変更。
Iの後でJaで発声練習したのは、I母音で密になり低い喉の安定した声をAに応用する意図を持っている。
パノフカは22番。
苦手な中低音域でも半音音階を対処している努力は良く感じられるものであった。
むしろ音程の離れたアルペジオで音程が不確かになるのは、歌い込み不足であろう。
もう一度良くさらって、譜読みのこなれた歌を聞かせてほしい。
ロッシーニの「約束」
全体に、この歌の調子、歌う人のイメージを表現する歌声になったと感じられた。
更に、転調した音楽の調子に自然と対応した歌声が欲しいところ。
特にnemmen per giocoを繰り返す箇所が、並行調の短調に瞬間的に転調している。
なぜ転調しているのか?という「なぜ」を歌詞の意味から考えてほしいところ。
「例え遊びだとしても」裏切ることはありません。
という歌詞の意味から作曲家がこのようなメロディを書いている、という理由が良く判ると思う。
素直にメロディを歌うことが、もっとも純真な歌声を作るのは確かだが、譜読みをして歌う時に音楽の変化を良く感じて実際の歌声に反映させることを習慣化できると良いと思う。
フォーレの「私たちの愛」
歌い出しのメロディが言葉さばきのせいでぎこちなくなる点を練習。
A母音だけで、スムーズに淀みなく歌えることを確認し感覚を覚えてから、歌詞を入れて同様に歌う方法。
最後の最高音5点hを口の開け具合と上唇の使いかたの工夫で、響きがつぶれて浅くならないように修正する方法を練習。
モーツアルト「フィガロの結婚」
レチタティーヴォは譜読みも終わり、表現の段階。
歌詞の内容と音楽の表情を感じて、歌声に反映させること。
アリアも同様に、各箇所の違い、変化を良く感じて、歌声としてどうするか?を考えること。
素直に歌う段階から脱して、考えた歌声を目指してほしい。