SNT
発声練習
低域を中心に進め、最後にオクターブのアルペジョで終わった。
高音の換声点発声は、喉が温まっていないせいもあったと思うが、換声が早いので、なるべく中音域の声を保つように練習してもらい、5点bまでを発声した。
この場合、重心を降ろしつつ軟口蓋の高さを確保するイメージも持つべきである。
コンコーネOP12の1番(コンコーネ15)
テンポが微妙に遅かったので、記譜通りを指示。
譜読みとしては、正に譜面通りをきっちり守ること。
タイで結ばれた6分音符の残り3つが3連符にならないように。
特にフレーズの終わりの切り方では、8分音符で終わる場合と4分音符で終わる場合の違いを明快に。
もう一点は、ブレスのタイミングを良く見極めてブレスが足りなくならないように。
ロッシーニ「約束」
爽快な歌声になり、曲の表現にはまってきた。
声の強弱よりも良い声質と響きを重視することを優先してもらい、強弱はピアノ伴奏でしっかり出してもらうことにした。
フォーレ「私たちの愛」
こちらも良く歌えている、一所懸命歌っているのが良い方に働いている感じがした。
ただリズムが滑らないように、拍を正確に感じて歌う方が良い。
特にフィナーレ直前からフィナーレの高音にかけて、焦らずにイン・テンポできっちり歌えるように。
音楽の強弱は、これもピアニストに任せたい。
それからロッシーニの音楽と違うので、フランスらしさの優るフォーレらしい柔らかさや音質を求めたい。
特に前奏は大事である。
モーツアルト「フィガロの結婚」伯爵夫人のアリア「楽しい想い出はどこへ」
レチタティーヴォは良いポイントを掴んでいると感じた。
アリアも良く歌えて良い声の高音が発揮できている。
この状態の上で、それぞれの楽節による歌詞内容と演技の変化を考慮した歌声になれば理想的。