EK

発声練習

細くエッジの立った声帯の響きが中高音換声点の前後に渡って良く響いた大変良い声。
今後の出来れば、という課題は、やはり4点Fから下のCにかけての響きである。
どうすればこの領域で当たった響きが出せるか?という点である。
口の開け方をもう少し大きくすることで可能性は拡がるだろう。

イタリア古典歌曲集からStar vicino

大変良い声の響きで歌い出した。
指摘した点は、更にテンポの変化を明快にすること。
O母音がほとんどAに近いので、もう少し閉じたO母音になるように。
特に、1番のMfの響きと2番のPの違いを良く出すことと、テンポの違いを。
等々楽譜を見て審査するため、楽譜通りに歌うことも大切に。

マスカーニのアヴェ・マリア

出だしのPPの細い声を大切に。
それは長いフレーズのカンニングブレスをどこで取るか?
特に中間部直前の最高音に至るフレーズ。
E fede,e speme gli’infondi in cor

この、コンマで挟まれた一音符内のde,eという語の間のブレス。
ブレスがない方がきれいだが、次に上がる高音へのパワーが不足する。

私ならFedeを前の2分音符で取る。
これは長母音アクセントが意識できていれば問題ないと思うが、
そして古典的な演奏としてどうなのか?
クラシックの演奏の場合、音符処理の学問的な要素はあるのだろう。