AC
発声練習
口を開けたハミングから始めた。
気を付けてもらったのは、低音域は胸声をしっかり使うこと。
現状ではしっかり胸声を使うとしても、ハミングであればミックスし易いはず、と思ったから。
案の定、ハミングから母音に変換式で母音発声に替えると、きれいにミックスした良い低音になった。
単純なフレーズであれば、なるべくこの声のままで高音の換声点までは変えないで使えると良い。
ただ、実際の歌になると跳躍幅の大きい音程で声が切り替わりやすい点をどうするか？
プーランク Banalite
1曲目「オルクニーズの門」
高めの音域である5点CからEにかけて、という5線の上半分の発声。
そのとき、オクターブ下を歌う喉の状態を変えないようにして発声する意識。
そのために、息を強く吐かないように歌う。
それは腹筋のしっかりした支えが必要。
つまりブレスでその状態が決まるということ。
これは音程跳躍する場合も同じ。
と同時に、それは喉の奥下を更に意識することでもある。
総じて頭部や上顎部ではなく、喉下から胸にかけての意識が大切。
2曲目「ホテル」
怠惰に歌ってください、と指示が有るが、これはイコールレガートに歌うこと。
出だしの低音Maの発声に要注意を。
合わさった声帯の響きと軟口蓋の緊張とのバランスで良い声の出だしを意識。
中音域が浮つく声になるのは、チェンジのせいもあるが、しっかりみぞおちから出す意識を持つこと。
これを忘れないように気を付けてほしい。
3曲目「ワロニーの沼地」
これも5線の上半分に跳躍する場合、高音側の声が強くなり過ぎる傾向。
単純に少し抑えて出そうとする意識も良い。
この場合、声を抜くのではなく、息を止めるように腹筋を強く支えること。
加えて喉奥に声を閉じるようなイメージを持つこと。
これを歌いながら瞬時に行うこと。
難しいので、慣れてもらうしかない。
このことによって、フレーズのレガート感が達成される。
