AC
発声練習
およそ2オクターブは安定して発声できる状態と思う。
今回確認したことは、高音への換声点の発声。
息を強くしないで、当て所を明快にして少ない呼気で声をアタックすること。
基本的にはスタッカートの感覚である。
すでにこの換声点の発声は判っているようである。
課題は、上行形の場合である。
つまり昇りながら換声点近辺で切り替えを意図的に行えるかどうか？
フォーレ「尼院の廃墟にて」
聴いていると、歌詞がもやもやとして不明瞭であることが気になった。
単に歌詞を明瞭にということよりも、単純に6／8拍子の四分音符と八分音符の組み合わせを明快に歌うことを指摘した。
それだけで、音楽が明快になり結果的に歌詞も明快になった。
フォーレ「ネル」
高い換声点の処理は出来て来つつあるが、まだ声の締まりが気になる母音があった。
特にIとEである。
Iは口を丸く突き出すようにすること。
Eは、ほぼAに近い感覚にすること。
以上の点を注意してほしい。
團伊久磨「藤の花」
高い音域の声では上ずらないピッチを意識してほしい。
ただ、換声は明快に意識して無理な張った声にならないように。
そのことで、喉の絞まり感は軽減するから。
また中低音は、ピッチよりも喉を落として落ち着いて低音を出すことが、和音感に相応しい声になる。
信長貴富「夕焼け」
低音域の声を明るく明快に歌うこと。
そして、夕焼けの「け」平和の「へ」等々、E母音が狭いeに感じられることを修正した。
E母音は明快に開いた母音として、Aに準ずる位置づけを明快に発音してほしい。
練習方法は、歌声でAを出してから、口を動かさないで舌を動かすだけでEに変えることを交互に繰り替えすと良い。
