TZM
弾き語りのレッスン。
シャンソンのフランス語、日本語いずれも練習。
彼女に限らずだが、マイクで歌う場合でもピッチの高さを保った歌声は、
聴いていて気持ちが良いはず。
何となくマイクで歌うと、特に中低音の喉がリラックスした音域は、微妙にピッチが低くなる。
それでも伴奏がついているから、音程に不具合があるということはないのだが、ハミングの練習でピッチを高く意識してから歌ってみると、やはり違いは明快である。
具体的に言えば、歌声が明快ですっきりした感じ。
単純に聴いていて気持ちが良い声になる。
この発声は昔から鼻腔共鳴と言われているが、実際に鼻腔が共鳴するわけではなく、声帯そのものの振動のさせ方になる。
その場合は、胸声的に重心を下に意識するのではなく、軟口蓋を意識することになる。
従って軟口蓋発声という呼び方をしても、あながち間違いではない。
HH
一通り発声練習をして、曲を歌ってもらった。
彼女の課題は声区というものの理解に尽きるだろう。
小換声点の4点hを超えると、そのまま強く声を出してしまうために、ほぼ胸声状態で歌ってしまう点。
これを修正することに1時間を費やした。
もちろん、曲を歌いながらである。
修正する基準は、正しいピッチでいかにファルセットにしないで出せるか?という方法論。
具体的には口を開けたハミング。
ハミングは母音の癖を出さないで練習できるから。
正しいハミングで歌えたら、次に母音に変換する。
これが難しいが、彼女が感じているよりも前で母音にする感覚らしい。
いずれにしても、指導者が教えないと出来ないレベルなので、もうしばらくこの点を徹底練習となるだろう。