KM
発声の課題の中心は、中間換声点の発声。
以前に比べて、中間換声点から下の音域での地声傾向はほぼないのだが、この境目を中心に、声が不安定になりやすい。
つまり裏返るか、裏返らないか?という点である。
実際の歌になった時、この中間換声点で声が不安定になると、たちどころにブレスが持たなくなる。
コンコーネの34番。
ブレスの短さや換声点の処理など難しい曲を、彼女のレベルからすると無難にこなせた印象。
ブレスに注意をすれば、ブレスは持つようになった。
ブレスの集中と、声の出し初めの処理に注意を。
Ombra mai fuとフォーレのMaiを練習。
前者は、かなり歌えて来た。
Maiは、まず単母音できれいに歌えることを目標にしよう。
TZM
彼女の歌に関しては、もう少し歌声のスキルアップを意識しても良いのではないか?
と感じた。
強い声を使うとき、軽い声で歌うとき、特に前者の場合音程感が大事だ。
声色や強弱を自由に使えるスキルがあると、そこから歌声の感情の違いみたいなものが自然に出てくるだろう。
中低音域でのハミングで音程を正しく歌う練習が良い。
ピッチ(音程)が良いと、自然に声が通るため、力んで声量を出さなくても声とピアノの音量バランスが良くなるし、自分の声の音程とピアノ伴奏との和音感も良くなるため、伴奏を弾く音楽的な感覚も向上するはずである。
EH
声は徐々に進化してきた印象がある。
特に中音域~中高音は、声が密度を持ってきた。
あともう少しは、低音域だろう。
彼女に限らず、女声のト音記号の下のC~E~Fくらいは、難しい領域である。
彼女の場合は、特に息漏れが出やすいのと、結果的に地声になりやすい点がある。
地声傾向は、すっかり低減してきたので、後は声の密度が出るとベストだ。
根気よくハミングの練習を続けたい。
KN
歌声は、声に良い太さと安定感が出てきたと思う。
その事が相乗効果として声質の滑らかさ艶やかさを増すことにつながっているだろう。
そして声量も増している。
基本的に頭声のセンスが良い声なので、音程感が良い点がメリット。
発声に関しては、声に肉付けしていく方向だけである。
声の発展の可能性があるので、歌唱力の点でも、トスティの練習曲は正解だったと思う。
フレーズから歌い方をつかんでいく感覚を養うのに良いだろう。