9月28日月曜日

NC

コロナシーズンに入って以来のお久しぶりだった。
中低音の声がくぐもって♭気味だったので、改めてハミングの練習をして母音に替える練習を行った。
ピッチの高い声になったが、声量はなくなるのはお約束である。
そこで、地声の練習をやってみた。
地声でまずは出せる音域まで下りて声を出し、再び昇る。
そして次にハミングによって同じように地声領域から、その出し方で練習。
ピッチが高くなり同じ地声の出し方でも頭声が少しミックスされる感じになる。
実際の曲では、ロッシーニの「婚約手形」を練習。
5点Dくらいから声を明快に換声してしまうため、高音がくぐもった声になり、発音も不明瞭になる。
そこで、換声をなるべく高いところまで我慢してもらう。
彼女の場合は、これだけで自然にミックスした中高音の響きになり、よりソプラノらしい声の響きになった。

9月29日火曜日

TH

口を開けない、下あごを降ろさないことで、喉頭を引き上げる系統の筋肉を使った発声の練習になった。
イタリア古典歌曲集から、Amor ch’attendiで始めた。
歌う様子を観察すると、中音域、特に換声点の前あたりの音域で、微妙に下あごを降ろして発声するのが微妙なピッチの低さを誘発する原因になっていた。
それを徹底するため、ほぼ口を閉じるくらいで下あごを手で抑えて歌ってもらうと、声の響きに倍音が良くつく。
これを端緒に練習を通した。
子の音域より多型音域に跳躍する場合も、下あごを降ろさないでどうしたら高音を出せるか?という方法。
そのことで声が自然に換声することが判るのだが、下あごを無意識に降ろしてしまうことで、重い張った声になってしまう点を、今回は徹底的に忌避するように指導した。
そののことで、良い意味での頭声発声を身に着けてもらうためである。
この発声から、次にイタリア古典歌曲集から、Le violetteをイメージしたので歌ってもらった。
こちらも同じ発声法を練習した。特に換声点を超える場合に、口を開けない方が頭声発声を覚えやすいこと。
それは声量の問題もあるが、喉の感覚の問題があるため、このケースで口を開けない発声を覚える必要はあるだろう。
最後にCaro mio benも同様に発声中心の練習を行った。

HSS

こちらに通い出して何回目か?要求する発声が解ってもらえるようになったと感じた。
発声練習では、中低音の地声傾向が気になるため、ハミングの練習でピッチを意識した発声。
そして母音変換も行った。
彼女は喉が小さい典型的なレッジェーロソプラノなので、中低音を力むと地声傾向になりやすいのだが、
細い声なので意外と判りづらいのである。
コンコーネは29番。
細かい8分音符の大きなアルペジョの音程の修正。
音程が取りにくい場合、彼女の場合は固定ドの階名で歌うと、意外な程スムーズに音程が取れること。
階名で歌い、母音唱法に戻す、ということを何度か練習した。
次回は30番。
最後にイタリア古典歌曲集から、Il mio ben quando verra
前回に比べて、難しかった細かい音符のメリスマが修正され改善されていた。
更に、難しい個所を徹底練習。ゆっくり歌っても問題ない場合は、テンポを落としても正確に歌うことを優先すること。
その他に修飾音符のタイミングなど練習し、ほぼ全体を仕上げることが出来たと思う。