MMH

発声練習では、非常に丁寧なメッザヴォーチェの声で中音域を滑らかに発声していた。
やはり換声点で息漏れが出て喉が上がるのだが、下降形の方が自然に上手く対処できている。
5度のスケールやアルペジョだと、どうしても5点Eで引っ掛かりが出てくる。
声を当てる瞬間に、少しだけ唾を飲みこむ時のように対処することを教えた。
感覚的、生理的に慣れないかもしれないが、歌う中で自然に対処できるようになると、高音発声が楽になっていくことが感じられると思う。

コンコーネは24番と25番、良く譜面を読み込んでいると感心。
課題としては、5点Eの換声点の対処が第一。
特に長く伸ばすときには、楽譜通りに小さく入りクレッシェンドを。
ただし小さく当てるとしても、細く当てるのではなく、息を通さないで少し詰まるくらいの感じの方が良いだろう。
その方が息を使い過ぎないからである。

25番は音符のリズムの捉え方とその表現が適格である。
付点8分音符と16分音ぷの組み合わせが、この場合鋭すぎない方が良いと指摘した。
3連符と併せても問題ないと思う。次回は26番以降。

ベッリーニの新曲、Il fervido desiderioとDolente imagine di Fille mia
いずれも、Pというダイナミクスの歌声の表現について及んだ。
イタリア語の朗読の響き、母音の響きという点を考慮した歌声でのPianoということ。
神経質に小さくなるのではなく、明るい母音の響き方であるが歌い方のなかに滑らかさがあれば、音量そのものを
ボリュームを絞るみたいに歌わなくても良いと考えた。

練習としては明快な声と口調でイタリア語歌詞を朗読し、歌ってもらうとぴたりと曲想にはまる歌声になったと思う。
次回は、加えてL’abbandonoもやってみよう。