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発声練習では主に中音域の練習になった。
下降形を使って、小換声点から上の声の出方を中低音に降ろしていくこと。
このことで、中低音で音程が下がりやすくなる胸声傾向の響きを低減する練習となる。
実質的には低減すると言っても、完全に頭声にするのではなく混ざっていくことが理想である。
この領域は彼女の場合は注意しないと、胸声にぶら下がりやすいためである。
実際の曲では、終始この中音域の音程と声質の問題に取り組んだ。
1曲目はトスティの「セレナータ」
一般的に声量を出すと胸声が強まって音程が悪くなる。
そのため先ず声量を落としたうえで、音程が下がらないようにする。
基本的に下降形の場合は、5点Cから上の領域からその下の領域に降りる際に、音程を追うのではなく
声の響きが変わらないように、お腹でしっかり支えて発声すること。
カヴァレリア・ルスティカーナ「ママも知るとおり」
これも基本的には同じく音程問題。特に中低音域。
声を張ろうとしないで、ピッチを高く響きを繋げるように歌うこと。
高音域は換声点の発声は意識して。
特にサビの最高音の5点Aは、声を縦に開けて口からしっかり吐き出すようにすると表現に適った声になる。
最後のフレーズIo piangoは激情を吐露する低音なので、parlandoで地声になって良いと思う。
