SKM
発声練習の注意点は、下あごに力みがある点。
元々舌に力みが出やすいのだが、前回のブレスとお腹の使い方を受けて、
声を出そうとエネルギーを消費するのが、実は下あごを降ろしてそこによりかかっているかのように
歌っているように見えるのであった。
そのため横から見ると、下あごを少し前にしゃくりあげるようにしているため、
恐らくそれが原因で早い換声の響きが生じやすいのではないか？
この現象の原因は、あるいは軟口蓋を強く使おうとしていることの副作用かもしれない。
いずれにしても、下あごを力ませないために、指をくわえて練習をしてみた。
慣れないため彼女は声を出しにくそうだが、それで正解なのである。
下あごを力ませて降ろさなくても、声を響かせるにはどうするか？という原点に立ち戻ることは長期的に重要になると思う。
Lascia ch’io pianga
レチタティーヴォは前回に比して上手になった。
更に自由に語れるようになってほしい。
アリアのヴァリエーションは、そのやり方よりも恥ずかしがらずに思い切って堂々と歌うことが大事。
ドナウディO del mio amato ben
彼女の歌心に感心する歌いっぷりで、ピアノ伴奏を弾きながらノスタルジーに浸ることが出来た。
カンニングブレスは出来ればないに越したことはない。
最高音の5点Fはその前から声の状態を準備しているように。
