SKM
発表会前、最後のレッスン。
伴奏をつけてプログラムの2曲を練習。
1曲目がドナウディのO del mio amato ben
そして2曲目がヘンデルのLascia ch’io pianga
2曲とも前回に引き続き良い集中で歌えているようで、呼吸や間合いに対する集中力をどうやって習得したのか？
いつの間にか上達したと感じられるものであった。
ただところどころ、ブレスポイントに迷いがあるようで再度確認した。
本来ならリエゾンして歌い通す箇所にカンニングブレスを入れるため、単語の語尾を無性子音の処理をして
ブレスを入れるのが実は難しいことなのである。
これは中長期的な課題なのだが、普通以上にブレスが持たない傾向がある。
これはブレス息がないのではなく、歌い方の問題と理解してほしい。
具体的には歌い出しで息を使い過ぎることであろう。
腹回りの筋肉の使い方として、歌う前のブレス時と歌い出してからの支えという意味で重要。
固めるのではなく、下腹部の丹田にしっかり力を入れておいて、ブレスをすること。
そしてブレスが入ると横隔膜が収縮するために、内臓が押し出されて結果的に前腹から側腹、そして腰回りが膨らむだろう。
その状態を保つようにして声を出さないと、あっという間に息が押し出されてしまうために、フレーズを息で保たせることが出来ないという具合である。
この身体の使い方は声楽における歌声を楽器のように扱うことの根幹であるから、いつも常に意識して歌うように注意してほしい。
