SKMM
今回のレッスンでは、発声練習の声がかなり変わってきたことを実感。
この何回か、特に4月の試演会の直前あたりから、変わってきたことを感じていたが、それが定着してきたのだと思われた。
特に低音からの上行形発声でも、地声っぽさがすっかり影を潜めて頭声の混ざった中低音の声になってきた。
あとは、この発声を歌唱発音でも同じように使えれば良いことになる。
コンコーネ30番。
かなり細かい練習になったが、やって良かった。
最初は跳躍音程の高音側が換声点近い時に、軟口蓋を下げるように、あるいは横隔膜を下げるように、という方法を指示した。
高音側の声が喉を閉めてしまう傾向が強かったからである。
しかし、何度もやっていくうちに歌う息の使い方の問題に及ぶと、かなりな確率でこの息の使い方が発声に大きな影響を与えていることが発覚した。
つまり高音に跳躍する際に、相当意識的にお腹を手押しポンプのように息を押し上げて歌っていたということである。
この点を修正すべく、速い身体理解を促すため、息を吸ったら息を止めて歌ってみるということを練習した。
いろいろやって、最終的にはコンコーネ30番では跳躍音程がとても滑らかに美しく歌えるようになった。
曲は山田耕作の「この道」一度歌詞で通してみたが、彼女らしさのあるPopな歌声でもこの曲の美点が良く表現されていて良かった。
だがそれではレッスンにならないので、まず発声練習で出せた声で曲を母音唱法で歌ってみることを実行。
次に歌詞を同じような声で歌ってみる、ということをやった。
ほぼほぼ良いフォームの声に持って行けたと思う。
恐らく、声楽を勉強するために日本語で歌うことは、彼女にとってかなり良い勉強になるだろうと今日のレッスンを通して思った。
それは言葉を歌う意味を、彼女の日常の歌声から切り離して違うアプローチに変えて行く意味が良く解ってもらえるからだ、と思っている。