KT
発声練習は、最初母音で発声を始めたのだが、声がこもる傾向だったので、口を開けたハミングをアルペジオやスケールで徹底練習をした。
やはりハミングをするとピッチの良い歌声になるメリットがある。
気を付けるのは、鼻声になる点だけである。
コンコーネ50の19番を練習した。
やはり8分音符系のリズムが苦手のようである。
いろいろ練習したのだが、今日の結論としては、リズムを俯瞰的に身に着けるという目的のために、
模範演奏を聴きながら楽譜を見る、ということを勧めた。
私の見るところでは、恐らく譜面を見て声で表現する段階で、遅れないし拍節の長さの伸びが出てしまうのではないか?
それであれば、リズムの小単位を音と音符の並びでまとめて覚えてしまう方が手っ取り速いであろう、ということである。
イタリア古典歌曲のO del mio dolce ardorを練習。
ここで先ほどのハミングによる練習結果として、母音を上あごで作る、ということを指導した。
特に開口母音である、OAEは下顎で歌いやすく、そのことが声帯を太く使うことにつながり、ピッチを下げやすいこと。
それを避ける発声を覚えること、つまり中低音域の発声に必要な頭声を開発するために下あごをなるべく動かさないで発音・発声することを教えた。
私が見本を見せたのだが、彼は真似が上手くすぐに出来るようになった。
頭で考えずに耳で聞いたことをそのまま素直に実行することが得意なようである。
その意味でも、譜読みも耳から入れることと楽譜の記述を擦り合わせることが良いのではないか?と考えた。
最後にフォーレの「夢のあとに」
こちらは3連符の扱いが未熟であったため、母音唱法で練習した。
曲を練習する時は、特に初心者の場合は最初から歌詞を付けない方が得策だろう。