TMZ

Les chanson des sable
良くミックスの出来た滑らかな歌声にノスタルジックなメロディが良く合った秀逸な演奏であった。
フランス語の発音もほぼ正確で、私の耳には心地良いものであった。
数年のレッスンであったが、良く成長したと実感できるものであった。
苦手だったRの発音も、上手く処理されており、ほとんど違和感なくRと感じられる。
彼女の歌声に合った曲である。

Mes jeunnes Annees
これもノスタルジックな美しいメロディ。
前奏は速めに弾いて、歌になってからスローというスタイルが良いだろう。
chantent au箇所は迷たが、ここはリエゾンであった。
中間部がバラードなので、もっと語りを付けて早く言うスタイルだろう。

「あざみ」という曲。初恋を歌った日本の歌。しっとりと美しいメロディ。
綺麗に歌っているが、こういうしっとりしたメロディは、歌い過ぎないで少し早めのテンポでさらっと歌う方が良いと思った。
清廉な精神を歌っているので、色気が前に出るよりも若さの爽やかさが出他方が良いのでは?という意味で。

「モンマルトルに帰りて」
出だしのレチタティーヴォ風のフレーズは、語りが強いとピッチがあいまいになるので、ピッチは正確に出した方が良いと思う。
中間部はSlow refrainと指示が有るが、フレーズはなるべく一息の方が良いと思う。ゆっくり気分を出すために、フレーズが切れてしまうのがどうか?という感じがした。

「風歌い」以前から何度も練習している曲だが、聴けば聞くほど歌うのが難しい曲である、と実感する。
というのも、物語になっているバラードなのだが、物語の内容が空虚に感じられるからである。
吟遊詩人に憧れる少女の悲恋の昔話が、聴くものに実感を伴って来るまでに歌い込むのは相当な歌い込みが必要なのだと思う。
キーが低いと思ったので上げてもらった。その方が歌声として聴きやすいと感じた。