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このところの発声練習の声は、悪い力みがなく軽やかできれいな音色だ。
音程感はもともと良いので、これなら鬼に金棒、と思われるが、歌になるとまだ力みは出てくる。
特に中音域～中高音の換声点前後辺りは、しっかり張って出す傾向が強い。
それでも、全体的には声は良い意味で軽く出せるようになった感が強い。
それは何回か高音の厳しいアリアを歌っても、耐性が以前に比べるとはるかに上がったからである。
つまり、
メリー・ウィドウから「ヴィリヤの歌」
前回あるいは前々回に比べると少し張りが強いか?とは思ったが、発声の改善は急がずじっくり対処したい。
何度か繰り返しても、ぎりぎり高音の発声はコントロールが効いているので、良しとしたい。
ルイーズより「その日から」
これもヴィリヤの歌と同じ傾向であった。
中低音の出しやすい音域で張りが強くなる。
これも一つの表現なので、表現から考えて歌うという作戦も大事であろう。
いくら声の響きに集中しても、気が付いてみると中音域で声量を増すがゆえに高音が苦しくなり、歌い終わると喉が疲れるという結果を招くだけである。
課題点をあげつらったが、実際は以前に比べるとかなり良い意味で発声が軽くなり、負担も軽減していると思われる。
本人もその点を実感しているようであった。
今後もこの声の扱いを継続していけば、より良いレッジェーロなソプラノになると思う。
