SKM

発声練習を様子を見て一通り練習。

恐らく声の出し初めにエネルギーを使い過ぎのようである。

つまり口を開けることや喉を開けようとする理由は正しいのだが、それが最初から過多になっているため、
フレーズで高音に達するころには、息が足りてないか声帯がめくれるようになって、当たらない声になりやすいのではないか?
と思われた。

今回は細かいことはやらずに見送り、早速の歌の練習になった。

1曲目はトゥーランドットのアリアから「氷のような姫君の心も」
意外と休拍が難しく、外しそうになる個所が2箇所ほどであったか。
この点を練習し、通してみて問題はなくなった。

2曲目のマダム・バタフライから「坊やの母さんは」

高音換声点に跳躍する際に、喉を上げないように重心を胸の中に落とし込むように歌う方法を指示した。

2曲ともだが、発声の問題、特に高音発声の安定のためには、

しっかりした身体から感じられるリズム感を醸成することが必須であること。

そのためには、歌詞を付けないで母音で歌うことで、リズム感をしっかり身に着ける練習が必要だろう。
声が出せないのであれば、イタリア語の歌詞を音符のリズムで読む練習を積み重ねることを勧めたい。

KT

発声練習から変わったと感じたのは、声を無理に張らなくなったこと。

軽く出すことが、彼の場合良い方向に働いて良い声になる。

これをつかんだことは大きい。
これをきっかけに、良い方向に進んでいきたい。

コンコーネは23番。一回目の通しではリズム読みの間違いが散見されたが、2度3度と繰り返すだけで、自然とリズム感は身についていた。
これも進歩。
一度や二度間違えたからと言って、やり直しで基礎から理屈っぽくやらない方が良さそうなのである。

イタリア古典歌曲のSe tu della mia morte

これも、いきなりイタリア語で歌うとのことでやってもらったが、何度か繰り返すとリズムの間違いはほぼ修正された。
声も中音域のフレーズによっては、気持ちよく息の流れた歌声になっていた。

調子が良かったので、追加でシューベルトの「音楽に寄す」を通した。
一部リズムの間違いを修正したが、良く歌えていた。

何より、その音楽が好きで歌うということが上達の一番の源なのであろう。