TNK

発声練習

「あくび発声」を指導。
ブレス時に口奥に空間を作るように口を開け、その空間に気圧の異なる空気の層を感じること。
その空気の層から声を出し始める、という方法である。
空気の層というのは、あくまで感覚的なイメージである。
昔から声楽発声で「あくびをするように」と言われて来た方法である。

私の経験と実感から説明できることを書いておく。
あくびの意識を持つことによって、声帯にわずかな間隙を作った状態になること。
口奥に空間を持つ意識によって、喉の低い発声即ち喉頭の良い脱力を誘うことが出来る。
この2つのイメージによって、発声上力まずに、つまり大声のような意識を持たずに、良く響く声を作れるということ。

コンコーネ12番

発声上の成長著しく、歌声はとても良かった。
特に高音発声がはっきり出せており、良いイメージである。
ただ、一部の音程感がつかめず難儀した。
音程感を付けるため、次回に持ち越し。

イタリア古典歌曲集からPiacer d’amor

低音発声はOkで、良い響きである。
また、高音もきれいに張って出せている。

フォーレ

前回までのリズム感は良く改善されていた。
全体にこれまでの練習結果が良好となったので、発音を明快にすることを指摘。
その点は、かなり努力して歌えていたと思う。

ヘンデル Ombra mai fu

出だしのOmbraのO母音が暗くなると♭気味に聞こえるので、ピッチを高く明るくと指摘。
後は低音域はしっかり出す方が良いと指摘した。
最後の高音は、やはり声をカバーするようにすると品格が良い。