ST
発声練習
いつものように下降形から始めた。
低音~中音域は決まるのだが、どうも換声点前後でピッチがはまらない状況になった。
そこで声の出し始めでピッチを高めに意識するため、低音ほど口腔内の高い場所から出し始める方法を提案した。
この方法であれば、低音側と高音側のフォームの不一致を避け易いのである。
低音域で音程通り素直に出さない、と思うだけでも意味はあるだろう。
いずれにしても、ブレスと口奥の空間を意識が大事である。
コールユーブンゲンNo18のeから。
繰り返しのフレーズで同じ音が出てくるときに、繰り返しで間違える傾向が目立った。
いつもドレミファソを歌っている、という意識を忘れないで音符を見ること。
自分が今どこにいるのか?を確認すること。
そして一番大事なことは、今日レッスンで出来なかったことは、必ず復習することで、その課題を克服すること。
これをやらないと、課題は克服できない。
ドニゼッティ「ランメルモールのルチア」から「あたりは沈黙に閉ざされ」
喉の調子が悪いということで、後半のリズムが不明瞭になっている部分の練習に特化した。
もっとも基礎的なことで、4拍子としたら、何処が1拍でどこが2拍で、という認識が明快になっているかいないか?
特にタイで伸びた音符の拍節や、細かい音符が続いた後の長い音符の数え方などなど。
文字にするのが難しいのだが、基本は楽譜に拍節の区切りが判るように区切り部分に線を書き入れること。
それと、手を叩くなり指を折るなりして、4拍子なら1234という順番を体感できるようにする練習を徹底すること。
これらの練習によって、リズム感が良く判ることでブレスが良くなり、結果的に発声がよくなる。
そして最終的には、ただでさえ本番になったときに緊張して上がるけれども、自信を以て歌えるようになるであろう。