SKMM
発声練習による課題
下降形で始めて、一通りの上下行の練習を行った。
まだ中音域の声が固くピッチが低めであった。
そのため、口を開けたハミングの練習から母音に切り替える練習をした。
見ていると、下あごの使い方が明らかに固い。
そのため、口をあまり開けないで中高音~換声点に向かう練習をした。
下あごに余計な力みを与えない方が、声帯が自然に換声することを狙った。
また、JAJAJAJAという発声練習。
これは下あごを動かないように固定して、上顎に声を響かせる意識を持たせる練習。
コンコーネOP9から37番と38番の練習
中低音域のピッチの問題とその発声、そして高音へ換声を課題
総合的に判断したのは、彼女がそれほど声量を出していないのに、中高音で喉の痛みを感じたという点から。
どうもブレスの仕方に課題があったことが発覚。
上腹部の胃周辺で腹壁を固定していたようである。
そうだとすると、自然な呼気と吸気の循環にならないこと。
ブレス時の丹田への集中の必要性を指摘
丹田は前に感じられるが、判りにくければ肛門の括約筋を少し締める意識でも良いだろう。
問題は上腹部から胸を固くしないで、重心を低くさせる体の状態を身体で覚えることである。
非常に初歩的だが、片足立ちをしてみると、地についた足に重心が集中するだろう。
これだけでも重心を意識できると思う。
このような身体動作をしながら歌ってみることも覚えることに役立つだろう。
総合的に観て、喉使いの硬さや中低音域のピッチの低さとそれに寄与する地声傾向の強さの原因が、
ブレス時の身体の使い方に起因している可能性を感じた。