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発声練習

良い声。倍音がよく響いていた。
声を適度に胸に当てていたとのこと。
良いバランスで胸声の効果があったのだろうか。
注意すべきは、換声点以降の高音発声への影響。
頭声への換声を上手く出来るかどうか?

ヘンデル「ジュリオ・チェザーレ」から「辛い運命に涙して」

作品の音域的が現在の彼女の歌声に合っているため、とても良い声が発揮できている。

プーランク「海へ続く小径」

これは彼女にはやや低めの音域である。
特に短調で歌われる前半。
ただ後半の長調に転調してからのメヌエットは良く合っている。

オペレッタ「メリー・ウィドウ」より「ヴィリアの唄」

ノスタルジーに富んだメロディを綺麗に歌い込んでいた。
ドイツ語の発音を明快に。
そのためにも子音の正確な発語を覚えること。
単語の頭が二重子音になることが多いため、素早く正確な発語を覚える訓練は必要。

ヘンデル オラトリオ「時と悟りの勝利」と「ジュリオ・チェザーレ」からアリア

この2曲は何度も練習してきたこともあり、とても良く歌えている。
強いて課題を挙げれば、彼女の現状の発声だと高音発声が重い。
近代のヴェリズモオペラなどに合った発声ともいえるだろう。
バロックのソプラノとしては、換声点以降の声をどうしたら軽やかに出来るか?という点に収斂される。
良い頭声を得るためには、発音・発声時の下あごの動きを抑制させることを覚えると良い。