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発声練習

5度のアルペジオから始めて、5度スケール、そしてオクターブと練習。
気を付けてもらったのは、顔の角度。
顎を引いて頭の位置が胴体の真上に位置するように姿勢を決めること。
このことによって、高音の換声の方法が自然に身につく。
ただし、身につくまでは生理的に上手く感じられない感覚は付きまとう。
特に自然に開放的に出す、という感覚はまったくないはずである。
声楽発声は、喉を楽器のように扱う、という意味のもっとも難しい部分であることを承知してほしい。

イタリア古典歌曲からTu lo sai

後半の高音発声に置いて、発声練習で練習した換声を注意して歌ってもらった。
ほぼ上手く実行できるようになった。

トスティ ソルフェッヂ50から6番

フレーズの上行形で高音側を上手く換声出来るように、顔の角度に注意を。
歌うことに集中し過ぎると、姿勢が疎かになることが多いもの。

トスティの歌曲から 「君なんかもう」

歌い込みが進んだせいで、特に前半は中高音の声も安定して対処できている。
課題は後半の高音域をいかに歌えるか?
部分練習をすれば、相応に上手に対処できているだけでも進歩である。
あとはひたすら発声と姿勢の関係を身に着けて、それに慣れることである。

信時潔「歌曲集「沙羅」より「丹澤」

これも高音の発声が課題になる。
レッスンを通して判ることは、ふつうの意味で「歌う」ことと「発声を意識して歌うこと」の違いである。
つまり集中の持ち方の違い。
これは練習方法の在り方に左右されるだろう。
高音でどう歌い進むか?
その前に短いフレーズ単位で発声を確認する練習である。
また自分で発声練習をするときに、特に高音での顔の姿勢の持ち方でどう変化するか?
自分の対応力を磨き上げてほしい。