AY
発声練習では、喉が浅い、あるいは喉がへろへろして弱い呼気、という印象があった。
今日はアルトのアリアを持ってきたこともあって、少し低音の出し方を練習した。
喉がへろへろしてしまい、どうもスカスカである。
鼻腔とか頭声とか、上側の響きだけを追っているようで、そのために喉まで上がってヘロヘロという感じである。
それでも、恐らくもっと高音になると出なくなるから、必然的に喉を下げるのだろう。
それで2点F以上は再び出るようになる、という彼女のパターンである。
持ってきたアリアが、メサイアのアルトのアリア He was despised だったので、曲で徹底練習。
ほとんど深い発声で、英語の発音自体から教えていった。
一つは口奥を良く開けること、それはブレス時からの準備段階でもそうだし、発音する際にも意識をすることである。
それから、せっかく一つの母音で深い発声が出来ても、次の単語での子音処理、あるいは母音の移行の問題で、その喉の状態が切れてしまうために、再度喉が上がってしまう発声に戻る。
それでまた、立て直して、というわけには行かないのである。
発音、子音、母音は次々と変化していくが、基本的に喉のポジションがは変わらないように歌わなければ、深くてレガートな発声にならない。
それで、母音のアだけで歌う練習をした。LaLaLaで全篇歌ってみる。
それで、喉の状態を決めてから、歌詞に移行。
英語の発音だけをやってみることも大切である。
彼女に限らずだが、大体がEやIの発音で喉がヘロ~っとなる。
Despised のE、SameのE、HisのIなどなど。
Iは、発音する際に、ほとんど狭いEくらい中を開けるようにした方が締まらないだろう。
最初は多少変なIになっても、構わない。また、EはほとんどAの意識の方が良いだろう。
問題は中、である。
また、発音の移行にも細心の注意が必要である。
この練習には、同度の音でAEIOUを響きが変わらないように、注意して発声する練習が効果的だろう。
今日の発声は、かなり偏った練習なので、これで全て解決するわけではないが、最低限必要な問題になるので、定着させて欲しい。
そのうえで、再度中低音で、口を開かない、鼻腔の練習も合わせてやることで、声のバランスが取れてくると思う。
そして、これらの中低音の練習は、高音にまでつながってくるので、とても大切なことである。