IM

発声練習は、少し高音までを含めて練習。低音から深く重くしないで、逆に低音は頭で、高音を深く、という練習。口の使い方など。

トスティのTormentoから。
音域に無理がないのもあるが、全体に美しく安定した声だし、歌唱力もある立派なものであった。やや歌いすぎのために、テンポが重い傾向があるので、喋るスピード感は少しずつ覚えていけると更に良い歌唱に上達する段階であろう。
後はPreghiera
これも、とても完成度の高い歌であった。ただ最後の高音になると、なぜか出した途端、あるいは出る直前に、引っ込めてしまう。
これでは、練習のしようがない。
また、かえって喉に悪い気がするので、思い切って出してしまうことに先ずは馴れてみてはいかがだろう?

プッチーニの修道女アンジェリカ」のアリア、Senza mammaも、最後の高音意外は、実に立派な声で、言うことはない。
高音は、前回は調子悪いのか?と思ったり、発声の問題とも思った。確かに発声の問題はあるにはあるが、どうもそれ以前に出せるのに、出さない状態という気が直感的にした。
良く判らないが、どうも出そうとして反省してしまうみたいである。
何か発声の良し悪しを気にしているのか?良い声かどうか?を気にしてしまうのだろうか?

今はあまり気にしないで、勢いに任せて気持ちよく出すことに集中してもらいたい、と思う。
その上で、高音を臆せず出せるようになってから、発声の洗練を考えて行きたいと思う。

TY

コンコーネは19番から。
譜読みの段階なので、リズム、特に複合リズムの8部音符系なので、3拍が1つ、という見方、考え方を注意。
この見方は、馴れなので、経験を待ちたい。
付点四分音符1つ、あるいは四分音符+八分音符の組み合わせ、など、目で見て覚えてしまうことである。

後は本番で歌うミュージカルナンバーを全部ざっと通して歌ってもらい、出来る範囲のサジェスチョンとなった。
伴奏が付かないし、実際のダンスしながら、という苦労もないので、何とも良いサジェスチョンが出来ないのが残念だ。
低音で声が出せず、台詞にする場合は、思い切ってはっきりと、やるべきだろう。
中途半端になるのが一番いけない。

後、低音はとても声が伸びるようになってきたので、切り替え場所の1点Fくらいのところは注意して上ずらないように。

KY

発声をハミングで始めてから高音まで母音で練習。ハミングで中低音はピッチだけ正確に、高音は良くのどを開いて、という具合。
調子が良く、久しぶりに3点Cまで出した。
「千の風になって」は、1ヶ月ぶりのレッスンだったが、見違えるほど上達して、立派な歌に成長していた。
高音で伸ばす所、母音のせいもあり、まだ苦手意識が出るが、ほとんど気にならない。むしろ、そういうことより、良い歌になったことの方が大切である。

アマリッリは、かつて良く練習したもので、彼女の声楽レッスンの原点でもあろうか。
声に乗りがあって、真摯に歌に音楽に打ち込んでいることが良く伝わって好感が持てた。
久しぶりに彼女が乗ってるな~という感じ。
声量を頑張るためか、ビブラートがきついので、頑張り過ぎないように、下顎を力ませず、ハミングで調節してから頭声を大切に
歌ってもらったら見違えた。本人もコツが飲み込めたようである。

最後に「スミレ」を。思っていたより難しい。声の問題はないが、特にリズムは、外しみたいなリズムがあるので、練習しないといけない。練習の価値はあると思うので、再度挑戦して欲しい。

AC

1ヶ月ぶりくらいで、声が心配だったがまったく問題なし。
何とかこのレベルまで成長したから、多少のブランクもあまり問題にならないのだ、と思っている。
特に低音と高音の対処の違いは、こちらが指摘するまでもなく出来ていたので、楽だった。
低音はピッチだけ大切に、頭で顔面だけで細く響かせていればば、声が温まると自然に良い響きになってくると思う。

フォーレの歌曲、Au cimetiereから。
3拍子でゆったりした出だしだが、あまりきっちり縛られずに、フレーズで進んで良いと思う。
そのほうが歌いやすいし、ブレスも持ちやすいだろう。
楽譜も、スラーが一つで囲っている。

またDolce et serenoと書いてある通り、明快で晴朗なイメージで歌うほうが、この曲の悲しみは表現されるのだろう。
特に出だしのモチーフ部はそういう声が大切だと思う。
表面的なマイナーなメロディに惑わされずに、である。

中間部は一転して劇的な表現で良いと思う。
逆に再現からコーダにかけては、冒頭のモチーフ以上に、晴朗に

最後に前回本番に出したSoirとArpegeを練習して終わりにした。良い声で歌ってくれて、改めて向いているなと実感。
もう一点、強く感じたのは、伴奏の作り方でいかようにも音楽が変わることを実感、改めて伴奏の面白さと難しさを感じたのだった。