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試演会最後のレッスン。

今日は最後とはいえ、さすがに最後だけのことはあり、実に充実して手ごたえのあるレッスンだったと自負したい。
彼女も、不承不承?かはわからないが、よく言うことを聞いて素晴らしい成果を手にしたと思う。
あとは、本番でどれだけ実行できるか?楽しみである。

懸案だったポイントは、ヘンデルのAh mio corの場合は、歌詞の読み込みによる、歌の集中力。
そして、その歌を受けて、ただ機械的に弾くのではない、感情的なピアノ伴奏のアンサンブル力であろう。
この曲は、細かく具体的には教えられなかったのだが、曲の持っている熱さを両者よく理解して、具体的に表現すること、としか言いようがないのである。
それが、見つけられたのは大成果だった、と言いたい。

そして、モーツアルトのVedrai carino
これは、まず全体のテンポを少し早めにした。
どうも優しく表現しようとして、かえって、暗い音楽になってしまっているように思えた。
劇音楽なので、声もテンポもテンションを普通以上に上げた、大きな音楽を目指したい。
言い換えれば、すこし大げさ目に、と言っても良いだろう。
普通にきれいに歌うと、すこしインパクトに欠けてしまう面があると思う。

最後のアーンの「クロリスに」これも、テンポと声の充実感だろうか。
やや軽くて、ばたばたした音楽になっていて、もう少ししっとりとした雰囲気を出してもらいたかった。
これが、ちょっとの工夫とイメージの違いで、ぐっとシックで大人の雰囲気に変わるものである。
テンポは重めに、フラットに。
歌は、歌詞の上っ面よりも、音楽的な印象を大切にしてほしい。

以上ポイントを書いておいたので、このポイントは当日のポイントとして抑えておいてほしい。