#37618
shin yamanaka
キーマスター

はじめまして。 やまなか@モデレーターです。 非常に良く分かるご質問です。 というのも、私もまったく同じ経験をしたからです。 声楽を学ぶ多くの日本人男性が同じ苦労をされるのではないでしょうか。 まず、おっしゃっている現在の方向性は良いと思います。 ただ、そのままでは本当の響きは洗練された声質に繋がっていかないと思います。 声は作る、という要素もやはり必要だと思います。 ただ、最初に作ることで悪い要素が出てしまったのであれば 一度戻して自然なところから素朴に始める、というのは 合理的な選択でしょう。 声種と言うのはプロでやっていく場合、お座敷のかかる多さなどにも関わるしまたレパートリーも重要なので(オペラなのか宗教系かまたは古楽などか)これはまた発声そのものの問題とは別に 決めなければいけないし、考えるべき問題です。 どういう歌を歌って行きたいか?どういう仕事をしていきたいか、どうしたいか?だと思います。 喉を落とせば下のD~Eまで出るというのであれば、バリトンをやっても良いと思います。 その辺は上のFisから上を出すのもあまり苦労がないか、とても大変になるかの違いにもよりますし 例えば、ファルセットであれば更にオクターブ上のFくらいまで出るのであれば、テノールも挑戦出来るでしょう。 後はテノールのアリアを歌いたくて仕方がない、何とかHiCを出したいなどというモチヴェーションが鍵でしょう。 多分、普段バリトンの先生はあなたの声を聴いて、もがもがしているし、何と言えば良いか困ったのでしょう。 狭い範囲の音域でも力まないで自然に発声できることから始めていかないと、物事始まらないのも事実なので、テノールの先生は賢いと思います。 また、実際普段の喋る感覚で、というサジェスチョンが効いたから喉がリラックス出来たのでしょう。 そのことで、声帯がピンとしてまずは当たった声になったのでしょう。 声はまず当たる声が出ることが大切です。 声が当たることから、呼吸も合わせて良くなるはずです。 呼吸と声の出方は密接で切り離せませんので。 そういうところから楽でも軽くても良いからもう一度始めて歌って行ってください。 そして歌っていく中から、今度は例えば低音に行く時はおっしゃるように声の切り替え、落とすことも必要でしょう。 現在の方法で慣れてきてから、徐々に喉を開いて胸声の響きを自然に出せるようになってください。 自然な胸声は決して無理に鳴らさなくても出来ますから、恐らく現在は喉で力んでしまっているのだと思います。 姿勢もありますし下顎の楽な降ろし方もあります。お腹の力の使い方もあります。 喉を落としただけだと、喉に負担になりますし響きが悪いので、喉頭の置き所を決めること、 そのための姿勢お腹の使い方なども、覚えて行ってください。 バリトンでやっていくのでしたら、現在の自然な発声から少しずつ低音を伸ばしてください。 そこから更にもう一度中音域をその声で延ばしていくことで、自然に太味のあるバリトンらしい 響きは作ることが出来ると思います。 バリトンの声を得るのは、余程本来の持ち声がない限り、時間がかかると思います。 頑張ってください!