#37774
shin yamanaka
キーマスター

はじめまして。 声域の転向ということで、苦労されているのですね。 中低音域をどのように出されているのか、聴いてみないと何ともいえませんが、メゾソプラノに特化した声質を追及されているようなので単純に重い声になってしまっているのでしょう。 高音域は高音域の声帯の振動状態がありますから、それに相応しい練習を続けないと、いけません。 基本的に中低音で重い声は、そのまま高音に持っていこうとしても無理があります。 最初はひっくり返った声でも高音域がまず、綺麗に出る声質による、高音を「出す」こともしないと、出なくなると思います。 声区などと言いますが、チェンジをはさんだ下側の出方と、上側の出方両方の声区に特化した練習をして、両者が融合していくことも練習していく必要があるでしょう。 融合というと難しいですが、要するに両者を使い分けても一つの歌を歌い通しながら徐々に折り合いを付けていくことを身体で覚えていくことと思ってください。 高音からいうと、まず細くてもピッチの高い声を出すこと。 そしてそこからなるべく声質を換えないでチェンジより下の声区まで持っていくことです。下降形のフレーズです。 それから、今度はなるべく下の声を軽くしておいて、そこから上の声区をまたいで上に上る上昇形フレーズの練習です。 ハミングの練習でやると、喉の無理な力みをつけないで、練習する方法もあります。 ハミングは低音から始める場合に、ピッチを正確に取ってください。 高めのピッチでハミングを作って、それで上向形のフレーズの練習をしますと、徐々に低い声区の出方のままでは出にくくなります。 出にくくなったのを、チェンジさせると、スカスカのいわゆるひっくり返った声の出方のハミングになりますね。 最初はそれでも良いので、そうやって上の声区の出方につなげて行ければ良いと思います。 ただ、ひっくり返っただけの上の声区の響きのままだと、しっかりしてきません。 ひっくりかえった声は、どちらかというと、自然に顔の後ろ、後頭部に向けて発声している傾向が強くなるので、それを意識して鼻腔に入れて前に持っていく練習をすることで、上の声区に当たりが付いてくると思います。 そうやって、少しずつ上の声区の声を伸ばして当たりを付けていきます。 根気が要るのでなかなか大変ですが、私なりのセオリー通りの教え方はかいつまんで言えば以上です。 ただ、声というのは理屈どおりには行かないものです。 意外と声域のある歌をいきなり練習していくことで、自然に喉が習得していくこともあります。 また、気をつけないと、同じ練習を続けると、特に高音が多いと喉を壊す危険もあります。 声の練習はくれぐれも同じ事を長時間行わないこと。 必ず毎日、ただし、ほんの少しずつ練習すること。 が大切です。 また、先生に就かれているわけですから、先生のご指導を仰いで指示に従って下さい。 ご健闘をお祈りしています。